診療支援
薬剤

ニトログリセリン新様式E
2171
nitroglycerin
ミリスロール Millisrol(日本化薬)
 冠動注用:0.5mg/10mL/A

適応

冠動脈造影時の冠攣縮寛解

用法

冠動脈造影時に原液0.2mgを,カテーテルを通し速やかに冠動脈内に投与(増減) 注意冠動脈造影時に冠攣縮を誘発した場合は,迅速に攣縮寛解のための処置.又,完全閉塞寛解時にreperfusion injury(虚血再灌流障害)による心室細動等の危険な不整脈や血圧低下を起こすので電気的除細動等の適切な処置

禁忌

1)過敏症(硝酸・亜硝酸エステル系薬剤)

2)閉塞隅角緑内障(眼圧を上昇)

3)高度な貧血〔血圧低下により貧血症状(めまい,立ちくらみ等)を悪化〕

4)PDE5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィル,バルデナフィル,タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中

注意

〈基本〉

①冠動脈造影に十分な経験をもつ医師が使用

②投与により過度の血圧低下が起こる為,必ず血圧のモニター.特に高用量を投与する際は血圧低下に注意

③過剰投与により血圧が低下し過ぎた場合は,必要に応じドパミン等の昇圧剤を投与

〈適用上〉皮膚につけると,動悸,頭痛が起こる場合がある為,直ちに水で洗い流す 〈取扱上〉室温で安定であり冷蔵庫に保管する必要はない.凍結は避ける 〈その他〉

①ニトログリセリンは点滴静注の際,一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着

②ニトログリセリン使用中に,ニトログリセリン又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し,耐薬性を生じ,作用が減弱する報告.尚,ニトログリセリンの経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると,休薬時間を置くことにより,耐薬性が軽減できた報告

副作用

〈重大〉

1)急激な血圧低下(0.7%),心拍出量低下等(急激な血圧低下,心拍出量低下,心拍数増加,投与終了後の遷延性血圧低下,リバウンド現象等が報告)→中止.又,速やかに血圧を回復させたい場合は,ドパミン等の昇圧剤を

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