診療支援
薬剤

ソタロール塩酸塩新様式H
2129
sotalol hydrochloride
ソタコール Sotacor(サンドP)
 :40・80mg
ソタロール塩酸塩(40・80 トーアエイヨー)

適応

生命に危険のある以下の再発性不整脈で他の抗不整脈薬が無効か,又は使用できない場合:心室頻拍,心室細動 注意他に有用な薬物療法がない心室細動或いは心室頻拍の患者のうち,以下の患者に適用

1)心電図上で心室細動が確認されている患者

2)心電図上で心室頻拍が確認されている患者のうちで,器質的心疾患を有するか又は心室頻拍発作時に失神,急激な血圧下降等の血行動態の悪化の既往があるか,或いは直流通電の処置を必要とした患者

用法

1日80mgから開始し,効果が不十分な場合は1日320mgまで漸増し,1日2回に分割 注意用量は治療上の有効性及び忍容性を基に個々の患者に応じて増減が望ましい.但し,本剤による催不整脈は投与初期ばかりでなく増量時にも起こる為,用量の調整は徐々に行う.尚,増量する場合は心電図,特にQT時間のモニタリングが出来るように,適切な期間(1~2週間)投与した後に行い,不整脈のコントロールに必要な用量以上の投与を避ける.QT時間の延長(0.55秒以上)或いはPQの延長,徐脈,血圧低下,心拡大等が認められた場合は直ちに減量又は中止

!警告

‍ 外国の持続性心室頻拍又は心室細動の患者を対象とした臨床試験において,Torsade de pointesを4.1%(56/1,363)に発現し,その危険性は用量依存的に発現するQT時間の延長に伴い増大する報告がある為,用法及び用量,使用上の注意を特に留意し,Torsade de pointesを含む新たな不整脈の発現に注意.尚,使用にあたっては,電子添文を熟読

禁忌

1)心原性ショック

2)重度のうっ血性心不全(心収縮力低下により,心不全を悪化,又,催不整脈作用により持続性心室頻拍,心室細動を起こし易い)

3)重篤な腎障害(Ccr<10mL/min)

4)高度の洞性徐脈(50拍/分未満,高度の洞不全)(洞結節抑制作用があり,催不整脈の誘因)

5)高度の刺激

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