診療支援
薬剤

メチルジゴキシン新様式H
2113
metildigoxin(methyldigoxin)
ラニラピッド Lanirapid(中外)
 :0.05・0.1mg
メチルジゴキシン(0.05・0.1 日医工岐阜)[0.1は後発品]

適応

1以下の疾患に基づくうっ血性心不全:先天性心疾患,弁膜疾患,高血圧症,虚血性心疾患(心筋梗塞,狭心症等)

2心房細動・粗動による頻脈,発作性上室性頻拍

用法

急速飽和療法(飽和量0.6~1.8mg):初回0.2~0.3mg,以後,1回0.2mgを1日3回投与し,十分効果の現れるまで続ける.尚,比較的急速飽和療法,緩徐飽和療法を行うことが出来る 維持療法:1日0.1~0.2mg 注意飽和療法は過量になり易い為,緊急を要さない患者には治療開始初期から維持療法による投与も考慮

禁忌

1)房室ブロック,洞房ブロック(刺激伝導系を抑制し,悪化)

2)ジギタリス中毒(中毒症状が悪化)

3)閉塞性心筋疾患(特発性肥大性大動脈弁下狭窄等)(心筋収縮力を増強し,左室流出路の閉塞を悪化)

4)過敏症(本剤,ジギタリス剤)

注意

〈基本〉

①投与する場合は,過去2~3週間以内にジギタリス剤又はその他の強心配糖体が投与されているか否かを確認したのち,慎重に投与量を決定

②至適投与量は患者により個人差がある為,少量から開始し,投与量を調節

③ジギタリス中毒の症状(悪心・嘔吐,不整脈等)が現れる為,消化器・神経系自覚症状,心電図,血中濃度測定等必要に応じ観察と共に腎機能,血清電解質(K,Mg,Ca),甲状腺機能等の誘因に注意

④種々の薬剤との相互作用が報告されているが,可能性のある全ての組み合わせについて検討されていない為,他剤と併用したり,本剤又は他剤を休薬する場合はメチルジゴキシン及びジゴキシン合計の血中濃度の推移,自覚症状,心電図等に注意し,慎重に投与

患者背景

〈合併・既往〉

①急性心筋梗塞(心筋収縮力増強により心筋虚血を悪化)

②心室性期外収縮(中毒発現した場合,鑑別出来ない)

③心膜炎,肺性心(少量で中毒)

④WPW症候群(副伝導路の伝導速度を速め,不整脈が悪化)

⑤電解質異常(低K血症,高Ca血症,低Mg血症等)(少量で中毒

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?