診療支援
薬剤

カルペリチド(遺伝子組換え)新様式
2179
carperitide(genetical recombination)
ハンプ Hanp(第一三共)
 :1,000μg/V

適応

急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)

用法

注射用水5mLに溶解し,必要に応じて生食又は5%ブドウ糖で希釈し,0.1μg/kg/分を持続静注.尚,投与量は血行動態をモニターしながら適宜調節するが,患者の病態に応じて0.2μg/kg/分まで増量可

禁忌

1)重篤な低血圧,又は心原性ショック(降圧作用を有する為,その病態を悪化)

2)右室梗塞(一般的に,右室梗塞患者に対して血管拡張薬や利尿薬を用いると,静脈還流が減少し,低心拍出状態を増悪)

3)脱水症状(利尿作用を有する為,循環血漿量の減少している患者に投与した場合,病態を更に悪化)

注意

〈基本〉

①投与中に,過度の血圧低下,徐脈等がみられた場合は,過量投与の可能性

②投与は,血圧,心拍数,尿量,電解質又は可能な限り肺動脈楔入圧,右房圧,心拍出量等の患者状態を監視しながら行う

③投与開始後60分経過しても血行動態,臨床症状に改善の傾向がみられない場合は,他の治療方法を施す

④投与により臨床症状が改善し,患者状態が安定した場合(急性期の状態を脱した場合)は,他の治療方法に変更

⑤PDE5阻害薬(シルデナフィル等)との併用により降圧作用が増強し,過度の血圧低下を来す為,本剤投与前にPDE5阻害薬を服用していないことを確認

〈適用上〉

①他の注射剤と混合せず使用が望ましい

②アミノ酸輸液,亜硫酸塩(亜硫酸水素ナトリウム等)を含有する製剤,ヘパリンナトリウム製剤等と混合すると24時間までに外観変化・含量低下が認められる為,混合せず別の静脈ラインから投与

患者背景

〈合併・既往〉

①低血圧(重篤な患者を除く)(過剰の前負荷軽減,利尿効果が強く発現し,過度に血圧低下)

②右房圧が正常域にある(例えば5mmHg以下の患者においては,過剰の前負荷軽減,利尿効果が強く発現し,過度に血圧低下)

③脱水傾向(脱水症状患者を除く)(過剰の前負荷軽減,利尿効果が強く発現し,過度に血

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