適応
起立性低血圧,各種疾患若しくは状態に伴う急性低血圧又はショック時の補助治療
用法
1回2~10mg 皮下注・筋注・静注(増減)
禁忌
過敏症
注意
〈基本〉
①ショックの緊急治療の原則は換気の確保,輸液及び心拍出量の増加と昇圧.ショック時の循環動態はショックを起こした原因及び病期により異なる為,昇圧剤の選択及び使用時期については注意.又,本剤は血圧下降等の応急処置剤として用いるべき薬剤であり,輸血又は輸液にかわるものではない
②過度の昇圧反応を起こすことがあり,急性肺水腫,不整脈,心停止等が現れる為,過量投与にならないよう注意
〈適用上〉静脈内注射:以下の点に留意
①血圧の異常上昇を来さないよう慎重に投与
②点滴静注で大量の注射液が血管外に漏出した場合,局所の虚血性壊死が現れるので注意
③本剤により過度の血圧上昇を生じた場合は,α遮断剤(フェントールアミン等)を使用
患者背景
〈合併・既往〉
①心室性頻拍:不可(やむを得ない場合を除く)(刺激伝導系の促進により,症状悪化)
②高血圧(血圧上昇)
③重篤な動脈硬化症(症状悪化)
④甲状腺機能亢進症(心悸亢進,頻脈等を悪化)
⑤心疾患(心筋酸素消費量の増大により,症状悪化)
⑥徐脈(反射性の拍動数の増加を抑制)
〈高齢〉減量等注意
相互
〈併用注意〉
1)ハロゲン化吸入麻酔剤(ハロタン):期外収縮,徐脈等が発現(麻酔剤は本剤に対する心筋の感受性を高める為,不整脈が起こり易くなる)
2)分娩促進剤(オキシトシン,エルゴタミン):血圧の異常上昇を来す→クロルプロマジン静注(本剤の昇圧作用と麦角アルカロイドの末梢血管収縮作用により血圧上昇)
過量投与
〈症状〉脳内出血,肺水腫,頭痛等が現れる為,特に感受性の高い患者には注意
副作用
〈その他〉
1)循環器〔心悸亢進,胸内苦悶,徐脈(アトロピンにより容易に回復),血圧異常上昇,呼吸困難〕
2)精神神経(頭痛,不眠,振戦)
3)過敏症(発疹)
動態
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