診療支援
薬剤

フェニレフリン塩酸塩新様式H
216
phenylephrine hydrochloride
ネオシネジン Neo-synesin(興和)
 :1・5mg/1mL/A

適応

1各種疾患若しくは状態に伴う急性低血圧又はショック時の補助治療

2発作性上室頻拍

3局所麻酔時の作用延長

注意〔各種疾患若しくは状態に伴う急性低血圧又はショック時の補助治療〕ショックの緊急治療の原則は換気確保,輸液及び心拍出量の増加と昇圧.ショック時の循環動態はショックを起こした原因及び病期によって異なる為,昇圧剤の選択及び使用時期には注意.又,血圧下降等の応急処置剤として用いるべき薬剤であり,輸血又は輸液にかわるものではない

用法

皮下注及び筋注:1回2~5mgを皮下注又は筋注(増減) その範囲は1~10mgとし,初回量は5mgを超えない.又,反復投与を行う場合は,10~15分おきに行う 静注:1回0.2mgを原液,又は約10mLの生食,リンゲル液若しくは5%ブドウ糖等に混入して静注(増減) その範囲は0.1~0.5mg.また反復投与を行う場合は,10~15分おきに行う 点滴静注:100mLの血液,リンゲル液又は5%ブドウ糖等に対し,0.5~1.0mgの割合で混入し,血圧を測定しながら滴数を加減して点滴静注 320mLの局所麻酔剤に対して1mgの割合で混入して使用

禁忌

過敏症

注意

〈基本〉過度の昇圧反応を起こすことがあり,急性肺水腫,不整脈,心停止等が現れる為,過量投与にならないよう注意 〈適用上〉

①静脈内注射:血圧の異常上昇を来さないよう慎重に投与

②点滴静注:大量の注射液が血管外に漏出した場合,局所の虚血性壊死が現れるので注意

〔局所麻酔時の作用延長〕耳,指趾又は陰茎に投与しない

④本剤により過度の血圧上昇が生じた場合は,α遮断薬(フェントラミン等)を使用

患者背景

〈合併・既往〉

①心室性頻拍:不可(やむを得ない場合を除く)(症状悪化)

②高血圧(血管収縮作用により,急激な血圧上昇)

③重篤な動脈硬化症(血管収縮作用により,閉塞性血管障害が促進)

④甲状腺機能亢進症(交感神経興奮作用が増強)

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