ジフェンヒドラミン塩酸塩《レスタミン　ジフェンヒドラミン塩酸塩》

適応

蕁麻疹，皮膚疾患に伴う瘙痒(湿疹・皮膚炎)，春季カタルに伴う瘙痒，枯草熱，急性鼻炎，アレルギー性鼻炎，血管運動性鼻炎

用法

内1回30～50mg　1日2～3回(増減)　注1回10～30mg　皮下注・筋注(増減)

禁忌

1)閉塞隅角緑内障(抗コリン作用により眼圧上昇し悪化)

2)前立腺肥大等下部尿路の閉塞性疾患(抗コリン作用による膀胱平滑筋弛緩，膀胱括約筋緊張により，症状悪化)

注意

〈基本〉

➊眠気→運転不可

患者背景

〈合併・既往〉開放隅角緑内障(抗コリン作用により眼圧が上昇し，症状を悪化させる可能性)

〈妊婦〉妊A非推奨(奇形児の出生率が高いことを疑わせる疫学調査結果)　〈授乳婦〉不可(母乳を通して乳児の昏睡がみられたとの報告)　〈小児〉臨床試験は未実施．低出生体重児又は新生児には，投与しないことが望ましい．中枢神経系の副作用(興奮，痙攣等)が起こる危険性が高い．注使用する場合は十分注意．外国でベンジルアルコールの静脈内大量投与(99～234mg/kg)により，中毒症状(あえぎ呼吸，アシドーシス，痙攣等)が低出生体重児に発現の報告(本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有)　〈高齢〉減量等注意

相互

〈併用注意〉

1)中枢神経抑制薬(催眠・鎮静薬，抗不安薬等)→減量等慎重に(相互に作用増強)

2)MAO阻害薬→減量等慎重に(中枢神経抑制作用増強され，抗コリン作動性による副作用増強)

3)抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ薬，フェノチアジン系薬剤，アトロピン等)→減量等慎重に(相加的に抗コリン作用増強)

4)アルコール→用量調節する(飲酒により相互に作用増強)

飲食物表

副作用

以下の場合は中止等処置　〈その他〉

1)過敏症(発疹)

2)循環器(動悸)

3)精神神経(めまい，倦怠感，神経過敏，頭痛，眠気)

4)消化器(口渇，悪心・嘔吐，下痢)

作用

H₁受容体に対しヒスタミンと競合的に拮抗する．止痒作用，中枢作用