診療支援
薬剤

ベクロメタゾンプロピオン酸エステル新様式
229
beclometasone dipropionate(BDP)
キュバール Qvar(住友)
 エアゾール:1噴霧50・100μg(8.7g/容器 100噴霧)

適応

気管支喘息注意投与開始前には,患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと.特に,喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しない.

用法

1回100μg 1日2回 口腔内に噴霧吸入(増減) 1日最高投与量:800μg 小児1回50μg 1日2回 口腔内に噴霧吸入(増減) 1日最高投与量:200μg

禁忌

1)有効な抗菌薬の存在しない感染症,全身の真菌症(症状の増悪)

2)過敏症

3)デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中

注意

〈基本〉

➊気管支拡張剤並びに全身性ステロイド剤のように既に起きている発作を速やかに軽減する薬剤ではないので,毎日規則正しく使用

②投与期間中に喘息悪化がみられた場合,気管支拡張剤或いは全身性ステロイド剤を短期間併用し,症状軽減に合わせて併用薬剤を徐々に減量

③全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが,吸入ステロイド剤投与により全身性の作用(クッシング症候群,クッシング様症状,副腎皮質機能抑制,小児の成長遅延,骨密度の低下,白内障,緑内障を含む)発現の可能性→投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節.特に長期間,大量投与の場合は定期的に検査,全身性作用があれば喘息症状を観察しながら徐々に減量等処置

④全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に(一般のステロイド剤の減量法に準ずる)

⑤本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に,潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増加症が稀にあり.症状は通常,全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現,因果関係は未確立→投与期間中は,好酸球数の推移や,他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ,発熱,関節痛,肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意

⑥全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って,鼻炎,湿疹,蕁麻疹,眩

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