診療支援
薬剤

ドキサプラム塩酸塩水和物新様式
2219
doxapram hydrochloride hydrate
ドプラム Dopram(キッセイ)
 :400mg/20mL/V

適応

1急性ハイパーカプニアを伴う慢性肺疾患

2麻酔時,中枢神経系抑制薬による中毒時における呼吸抑制並びに覚醒遅延

3遷延性無呼吸の鑑別診断

4早産・低出生体重児における原発性無呼吸(未熟児無呼吸発作).但し,キサンチン製剤による治療で十分な効果が得られない場合に限る

注意

1)2〔中枢神経系抑制剤による中毒時における呼吸抑制並びに覚醒遅延〕:中枢神経系抑制剤による重篤な中毒患者に対し,本剤のみでは,呼吸促進並びに意識レベルの改善が十分得られないことがあるので,本剤は従来慣用された維持療法や蘇生術の補助として用いる

2)1慢性肺疾患による症状が感染などの誘因により,急性に増悪し,さらに高度の低酸素血症と高炭酸ガス血症(急性ハイパーカプニア)をきたす.この急性増悪時には低酸素血症の改善のために酸素投与を行うが,酸素吸入による低酸素刺激の消失により低換気を生じPaCO2が更に上昇する.本剤は,この酸素治療下における低換気を防ぎ,PaCO2の上昇を予防するために用いる

3)4原発性無呼吸に対する治療薬であるので,投与前に二次性無呼吸の除外診断を行う.二次性無呼吸を呈する患児には,原疾患に応じ適切な処置

用法

1ドキサプラムとして1~2mg/kg/時の速度で点滴静注 1日最大量:2,400mg ►投与開始後1~2時間は,動脈血液ガスを30分毎に測定,血液ガスの改善がみられないか,悪化する場合にはレスピレータ使用を考慮.血液ガスの改善がみられ,重篤な副作用が生じなければ投与継続可 ►動脈血液ガス分圧測定は適宜行い,血液ガスが適当なレベルに達したら中断,酸素吸入は必要に応じて継続 ►注入中断後,PaCO2が上昇した場合には再投与を考慮 2〔麻酔時〕ドキサプラムとして0.5~1mg/kg 徐々に静注 ►必要に応じて5分間隔で通常量を投与 総投与量:2mg/kgまで 点滴静注:はじめ約5mg/分で投与.状態に

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