診療支援
薬剤

乾燥水酸化アルミニウムゲル
2343
dried aluminum hydroxide gel
乾燥水酸化アルミニウムゲル(各社)
 細粒:99%以上 原末

適応

1以下の疾患における制酸作用と症状の改善:胃・十二指腸潰瘍,胃炎(急・慢性胃炎,薬剤性胃炎を含む),上部消化管機能異常(神経性食思不振,いわゆる胃下垂症,胃酸過多症を含む)

2尿中リン排泄増加に伴う尿路結石の発生予防

用法

1日1~3g 数回に分服(増減)

禁忌

透析療法を受けている患者(長期投与:アルミニウム脳症,アルミニウム骨症,貧血等)

注意

〈高齢〉用量に注意

相互

〈併用注意〉

1)クエン酸製剤(クエン酸K,クエン酸Na):血中Al濃度上昇→同時に服用させない等注意(キレートを形成し,Alの吸収促進)

2)血清K抑制イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸Ca,ポリスチレンスルホン酸Na)の効果減弱(Alイオンと非選択的に交換する)

3)テトラサイクリン系抗生物質ニューキノロン系抗菌薬イソニアジドジギタリス製剤フェニトインフェノチアジン誘導体β遮断薬非ステロイド系解熱消炎鎮痛剤等の吸収阻害→この作用は薬剤の服用時間をずらすことで弱まるとの報告(併用薬剤とキレートを形成又は吸着し,消化管からの吸収を遅延又は阻害)

4)ペニシラミンの効果減弱(同時投与で,ペニシラミンの吸収率低下)

5)ミコフェノール酸モフェチルの作用減弱(ミコフェノール酸モフェチルの吸収減少)

6)甲状腺ホルモン剤(レボチロキシン等),胆汁酸製剤(ウルソデオキシコール酸,ケノデオキシコール酸):同時服用により,前記薬剤の吸収を遅延又は阻害→服用時間をずらすことにより,弱まる(消化管内で本剤と吸着することにより,前記薬剤の吸収阻害)

7)キニジン等:併用薬剤の排泄が遅延(尿のpHが上昇)

飲食物

慎重

1)リン酸塩の欠乏(Alは消化管内でリン酸塩と結合し,吸収を阻害)

2)腎障害(長期投与でアルミニウム脳症,アルミニウム骨症,貧血等→定期的に血中のAl,P,Ca,Al-P等を測定)

副作用

1)消化器(便秘,悪心・嘔吐等)→減

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