(合剤)カンゾウ末配合剤新様式

つくしA・M(富士フイルム富山)　　2339

　配合散(1.3g/包)：1.3g中　炭酸水素ナトリウム600mg，炭酸マグネシウム120mg，沈降炭酸カルシウム300mg，ジアスメン10.8mg，乾燥水酸化アルミニウムゲル70mg，ケイヒ末20mg，ニガキ末10mg，ショウキョウ末10mg，ウイキョウ末10mg，カンゾウ末100mg，オウバク末9.5mg

適応

以下の消化器症状の改善：食欲不振，胃部不快感，胃もたれ，嘔気・嘔吐

用法

1回1～1.3g　1日3回食後　適宜増量　小児年齢に応じて減量

禁忌

1)過敏症

2)高Ca血症(血中Ca濃度上昇し悪化)

3)透析療法を受けている患者(長期投与：Al脳症，Al骨症)

4)Na摂取制限：高Na血症，浮腫，妊娠高血圧症候群等(Na貯留増加で悪化)

5)甲状腺機能低下症，副甲状腺機能亢進症(血中Ca濃度上昇で悪影響)

注意

〈適用上〉

配合炭酸水素Naを含有するため，アスピリン，グルクロノラクトン，アスコルビン酸，イソニアジド，アスパラギン酸塩，ヒドララジン塩酸塩等と配合禁忌(湿潤，色調に変化)

患者背景

〈合併・既往〉

①浮腫(水分，Na貯留)

②心機能障害(水分，Na貯留で浮腫等悪化)

③高血圧症(水分，Na貯留)

④重篤な消化管潰瘍(炭酸水素Na含有のため症状悪化)

⑤肺機能障害(悪化)

⑥リン酸塩低下(Alにより無機リン吸収阻害)

⑦低Cl性アルカローシス等電解質失調(悪化)

〈腎〉

①透析療法を受けている患者：禁忌

②腎障害(長期投与でAl脳症，Al骨症)→定期的に血中のAl，P，Ca，Al-P等を測定

〈妊婦〉有益のみ　〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止　〈高齢〉用量に留意

相互

〈併用注意〉

1)活性型ビタミンD：高Ca血症

2)テトラサイクリン系抗生物質(テトラサイクリン，ミノサイクリン等)，ニューキノロン系抗菌薬(エノキサシン，ノルフロキサシン，オフロキサシン等)等：キレートを作るため吸収阻害→同時に服用しない．服用時間をずらすと弱まる報告

3)大量の牛乳・Ca製剤：milk-alkali syndrome(高Ca血症，高窒素血症，アルカローシス等)→中止

4)その他の併用薬剤：併用薬剤の吸収排泄に影響→服用時間をずらす等

副作用

〈その他〉

1)長期・大量投与(腎結石，尿路結石)

2)代謝異常(長期投与で高Mg血症)

3)消化器

初出:治療薬マニュアル2024 発行:2024年1月

収載:医学書院 医療情報サービス（2024年5月17日　掲-ID：yak_00000-00_a029c001d001z0002）