適応
過敏性腸症候群における便通異常(下痢,便秘)及び消化器症状 注意本剤による治療は対症療法
用法
1日1.5~3.0g 分3 食後に水と共に 注意
①下痢状態では1日1.5gでも効果が得られている為,下痢状態の場合は1日1.5gから投与を開始が望ましい
②症状の改善が認められない場合,長期にわたって漫然と使用しない(通常2週間)
禁忌
1)急性腹部疾患(虫垂炎,腸出血,潰瘍性結腸炎等)
2)術後イレウス等の胃腸閉塞惹起
3)高Ca血症(高Ca血症を助長)
4)腎結石(腎結石を助長)
5)腎不全(軽度及び透析中除く)
6)過敏症
注意
〈適用上〉
➊服用後に途中でつかえた場合に,膨張して喉や食道を閉塞する可能性がある為,十分量(コップ1杯程度)の水と共に服用させる
患者背景
〈合併・既往〉
①高Ca血症が現れ易い(高Ca血症)
②無酸症・低酸症が推定及び胃全切除術の既往(薬効が十分に発揮されない可能性)
〈腎〉
①腎不全(軽度及び透析中を除く):禁忌(組織への石灰沈着を助長)
②透析中及び軽度の腎不全(組織への石灰沈着を助長)
〈妊婦〉有益のみ 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉減量等用量に留意.高Ca血症が現れ易い
相互
〈併用注意〉
1)活性型ビタミンD製剤(アルファカルシドール,カルシトリオール等):高Ca血症が発現(前記薬剤は腸管でのCaの吸収を促進)
2)Ca剤(L-アスパラギン酸カルシウム,乳酸カルシウム等)
a)高Ca血症(本剤はCaを含有する為,前記薬剤と併用するとCaの過剰摂取)
b)作用減弱(本剤はCaが脱離して薬効を発揮するが,Caとの共存下では再結合により薬効が減弱)
3)強心配糖体(ジゴキシン等)の作用を増強し,不整脈等を誘発(Caは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める)
4)テトラサイクリン系抗生物質(テトラサイクリン,ミノサイクリン等),ニューキノロン系抗菌剤(ノルフロキサシン,シプロフロキサシン,