診療支援
薬剤

ケノデオキシコール酸
2362
chenodeoxycholic acid(CDCA)
チノ Chino(藤本)
 カプセル:125mg

適応

外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解

用法

1日300~400mg 分2~3回(増減) 1日最大600mg

禁忌

1)重篤な胆道・膵障害(利胆作用がある為,原疾患を悪化)

2)重篤な肝障害(肝での代謝物により,肝障害を悪化)

3)肝・胆道系に閉塞性病変(利胆作用がある為,胆汁うっ滞を惹起)

4)妊婦・妊娠

注意

〈基本〉

①動物において,投与により肝障害が認められている為,定期的に肝機能検査を実施して観察

②1年間以上の投与によっても,胆石の縮小或いは減少が認められない場合は,他の治療法を検討

〈小児〉未確立(使用経験少ない) 〈妊婦〉妊B3禁忌(動物で胎仔肝の組織学的変化等が報告) 〈授乳婦〉投与しないが望ましい(動物で乳汁中移行する報告) 〈高齢〉減量等注意

相互

〈併用注意〉

1)SU系経口糖尿病薬(トルブタミド等)の血糖降下作用を増強(本剤によりトルブタミドが血漿蛋白から遊離)

2)制酸剤(水酸化アルミニウムゲル等):作用減弱(Alを含有する制酸剤は本剤を吸着し,吸収が阻害)

3)コレスチラミン:作用減弱(コレスチラミンは陰イオン交換樹脂である為,本剤と結合し吸収が阻害)

4)脂質低下剤(クロフィブラート等):作用減弱(前記薬剤は胆汁中のコレステロール分泌を促進する為,コレステロール胆石形成が促進され,本剤の作用を減弱)

慎重

1)消化管に潰瘍性病変(粘膜刺激作用がある為,症状悪化)

2)胆管に胆石(利胆作用がある為,胆汁うっ滞を惹起)

3)肝障害の既往歴(肝での代謝物により,肝障害を惹起)

副作用

〈その他〉

1)肝臓(AST・ALT・Al-P・ビリルビンの上昇等)

2)消化器(下痢,軟便,腹痛,腹部不快感,悪心・嘔吐,食欲不振,胸やけ,腹部膨満感等)

3)過敏症(瘙痒,発疹等)→中止

4)その他(顔のむくみ,倦怠感,めまい)

動態

Tmax:1時間(健常人400mg,経口) 排泄:主に糞中(尿中は1%以下)

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