適応
2型糖尿病 注意予め糖尿病治療の基本である食事療法,運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮
用法
5mgを1日1回 ►尚,状態に応じて2.5mgを1日1回可 注意中等度以上の腎機能障害では,排泄の遅延により本剤の血中濃度上昇→2.5mgに減量 血清クレアチニン(男性:>1.4,女性:>1.2mg/dL),Ccr(<50mL/分)
禁忌
1)過敏症
2)重症ケトーシス,糖尿病性昏睡又は前昏睡,1型糖尿病(輸液,インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となる→投与不適)
3)重症感染症,手術前後,重篤な外傷(インスリン注射による血糖管理が望まれる→投与不適)
注意
〈基本〉
➊患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明
②投与中は,血糖を定期的に検査と共に,経過を十分に観察し,常に投与継続の必要性について注意を払う.3カ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合,より適切と考えられる治療への変更を考慮
➌低血糖症状,めまい等あり→運転注意
④本剤とGLP-1受容体作動薬はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有する.両剤を併用した際の臨床試験成績はなく,有効性及び安全性は未確認
⑤急性膵炎が現れる→持続的な激しい腹痛,嘔吐等の初期症状が現れた際は,速やかに医師の診察を受けるよう指導
患者背景
〈合併・既往〉
①心不全(NYHA分類Ⅲ~Ⅳ):海外臨床試験で本剤投与群(289/8,280例,3.5%)ではプラセボ群(228/8,212例,2.8%)と比較して,心不全による入院の発現率が高く(ハザード比1.27[95%信頼区間1.07~1.51]),リスク因子は両群共に,心不全の既往や中等度以上の腎機能障害であったとの報告
②低血糖を起こすおそれのある以下の患者又は状態
a)脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
b)栄養不良状態,飢餓状態,不規則な食事摂取,食事摂取量の不足又は衰弱