診療支援
薬剤

クロルマジノン酢酸エステル新様式
2478
chlormadinone acetate(CMA)
ルトラール Lutoral(富士製)
 :2mg

適応

1無月経,月経周期異常(稀発月経,多発月経),月経量異常(過少月経,過多月経),月経困難症,機能性子宮出血,卵巣機能不全症

2黄体機能不全による不妊症

3生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整

4生殖補助医療における黄体補充

注意3妊娠率や生産率の報告を踏まえると,本剤を含む卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤の併用で調節卵巣刺激の開始時期の調整又はホルモン補充周期で凍結融解胚移植を行った場合は,開始時期の調整を行わない場合又は自然排卵周期で凍結融解胚移植を行った場合と比べて,妊娠率や生産率が低下する可能性あり→患者に説明した上で,本剤の投与の要否は,患者ごとに治療上の必要性及び危険性を考慮して慎重に判断 

用法

1日2~12mg 分1~3 ►生殖補助医療における黄体補充で用いる場合,投与期間は,新鮮胚移植の場合は採卵後から胚移植日まで,凍結融解胚移植の場合は子宮内膜が十分に厚くなった時点から胚移植日までとし,他の黄体補充法と組み合わせて用いる

禁忌

重篤な肝障害・肝疾患

注意

〈基本〉24不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用 〈その他〉

①調節卵巣刺激の前周期に低用量卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤を投与した場合の生産率及び継続妊娠率は,投与しなかった場合と比較して低かったとの報告

②海外の疫学調査において,クロルマジノン酢酸エステルの6カ月間の累積投与量が360mg超の女性では,360mg以下の女性と比較して髄膜腫の発生リスクが高く〔ハザード比4.4(95%信頼区間:3.4~5.8)〕,累積投与量の増加に伴い発生リスクが高くなるとの報告

患者背景

〈合併・既往〉心疾患又はその既往(Na・体液の貯留) 〈腎〉腎疾患又はその既往(Na・体液の貯留) 〈肝〉重篤な肝障害・肝疾患:禁忌(肝障害・肝疾患を悪化)

〈妊婦〉妊D

①黄体ホルモン剤の使用と先天異常児出産との因果関係は,いまだ確立

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