診療支援
薬剤

グルカゴン新様式運転△
2492
glucagon
バクスミー Baqsimi(イーライリリー)
 点鼻粉末剤:3mg/個

適応

低血糖時の救急処置 注意グルカゴンの血糖上昇作用は,主に肝グリコーゲンの分解によるので,飢餓状態,副腎機能低下症,頻発する低血糖,一部糖原病,肝硬変等の場合,血糖上昇効果は殆ど期待不可.又アルコール性低血糖の際は血糖上昇効果はみられない

用法

1回3mgを鼻腔内

禁忌

1)褐色細胞腫(カテコールアミンの遊離を刺激して,急激な血圧上昇を招く)

2)過敏症

注意

〈基本〉

➊患者及び看護者(家族等)が対処できるように,投与法や保管方法を十分指導.又低血糖に関する注意も十分徹底させる

②意識レベルの低下等の低血糖症状が改善しない際は,直ちにブドウ糖等の静脈内投与等処置.本剤の繰り返し投与によるグルコース濃度上昇作用の増大は認められていない→本剤又は他のグルカゴン製剤の追加投与は行わない.尚回復した際でも糖質投与の実施が望ましい

➌意識レベルが一時回復しても低血糖の再発や遷延により,めまい,ふらつき,意識障害を起こす→運転注意

〈適用上〉

薬剤交付時

a)患者又は看護者(家族等)に添付の取扱説明書に従って使用方法を指導

b)防湿の為黄色の容器に包装→投与直前に包装用フィルムを開封

薬剤投与時

a)鼻腔粘膜への噴霧のみに使用

b)本剤は1回使用の製剤であり,使用後は容器と噴霧器を廃棄

患者背景

〈合併・既往〉インスリノーマ〔投与後に低血糖症状発現→ブドウ糖の経口又は静脈内投与.本剤投与により一旦,血糖値上昇後,直接又は間接的(血糖上昇に対する反応性)に過度なインスリン分泌を促し低血糖を起こす〕

〈妊婦〉妊B3有益のみ(ヒト胎盤を通過しない報告) 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止(ヒト乳汁中へ移行するか不明.グルカゴンはペプチドであり,未変化体のまま吸収されることはない→授乳により乳児がグルカゴンを経口摂取しても影響が生じる可能性は低い) 〈小児〉臨床試験は未実施

相互

〈併用注意〉

1)β遮断剤(ビソプロロール,カ

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