適応
妊娠中期における治療的流産
用法
1回1mg 3時間毎 後腟円蓋部へ挿入(増減) ►1日最大投与量は5mg ►1日総量5mgを投与し,効果のない場合は投与を中止し,翌日以降に再開するか他の方法に切り替える ►投与開始後,有効陣痛が発来し,子宮内容物の排出が認められたとき中止
!警告
子宮破裂,子宮頸管裂傷が発現することあり.用法・用量,使用上の注意に特に留意
禁忌
1)前置胎盤,子宮外妊娠等で操作により出血の危険性(経腟分娩ができず大量出血の恐れ)
2)骨盤内感染による発熱(炎症,感染を増悪)
3)過敏症
注意
〈基本〉
①母体保護法指定医のみ投与
②入院の上緊急処置のとれる準備を行い,厳重な監視下で投与
③生児を出産する際の分娩誘発に使用不可
④子宮内容物の排出が認められた後,器械的子宮内容清掃術を必要とする場合のあることに留意
⑤子宮内容物排出後は慎重に内診を行い,子宮破裂,頸管裂傷のないことを確認
⑥中期中絶時に併発し易い諸異常(子宮破裂,頸管裂傷,異常出血等)を予測し,本剤挿入のたびに子宮収縮の状態と子宮頸部の軟化度,頸管の開大度,血性分泌物の量,子宮内容物の排出の程度を観察.場合によってはラミナリア杆等を挿入し,本剤を投与
⑦薬発第373号(昭和59年5月30日)により,厚生省薬務局長から各都道府県知事あてに通知された,「ゲメプロストを含有する腟坐剤の管理・取扱い要領」によって取り扱う
患者背景
〈合併・既往〉
①緑内障,眼圧亢進(類似化合物のプロスタグランジンE1で眼圧を上昇させる作用が報告)
②頸管炎,腟炎(炎症,感染を増悪)
③帝王切開又は子宮切開等の既往歴(子宮が脆弱になっていることがあり,過度の子宮収縮による破裂の危険)
④多胎妊娠,経産婦(子宮が脆弱になっていることがあり,過度の子宮収縮による破裂の危険)
相互
〈併用注意〉オキシトシン,ジノプロスト:子宮収縮が異常に強くなることあり→慎重に(