診療支援
薬剤

セトロレリクス酢酸塩新様式
2499
cetrorelix acetate
セトロタイド Cetrotide(日本化薬)
 注射用:0.25mg/V

適応

調節卵巣刺激下における早発排卵の防止

用法

以下のいずれかで投与

①卵巣刺激開始6日目から最終的な卵胞成熟の誘発まで,セトロレリクスとして0.25mgを1日1回腹部皮下に連日投与

②卵巣の反応に応じて本剤を投与開始し,最終的な卵胞成熟の誘発まで,セトロレリクスとして0.25mgを1日1回腹部皮下に連日投与

注意投与開始は,経腟超音波検査の所見(発育卵胞の数・サイズ)等に基づき判断すること

禁忌

1)過敏症(本剤,GnRH誘導体)

2)妊婦・妊娠授乳婦

3)卵巣,乳房,子宮,下垂体又は視床下部に腫瘍(投与に先立って実施される卵巣刺激薬の投与により腫瘍が悪化或いは顕性化)

4)診断の確定していない不正出血(悪性腫瘍の疑いがあり,その場合,卵巣刺激薬の投与により腫瘍が悪化或いは顕性化)

注意

〈基本〉

➊不妊治療に十分な知識と経験のある医師の下で使用.調節卵巣刺激により予想されるリスク及び注意すべき症状について,予め患者に説明

②アナフィラキシー発現→救急処置の可能な状態で,投与後患者の状態を十分に観察

➌本剤を用いた不妊治療において,卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある.患者に対しては,自覚症状(下腹部痛,下腹部緊迫感,悪心,腰痛等)や急激な体重増加が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう,予め説明

➍卵巣刺激薬を用いた不妊治療では多胎妊娠の頻度が高くなる.多胎妊娠は単胎妊娠に比し,流・早産が多い,妊娠高血圧症候群等の合併症を起こしやすい,低出生体重児出生や奇形等のために周産期死亡率が高い等の異常が発生しやすい→予め患者に説明

⑤体外受精・胚移植等の生殖補助医療を受ける不妊女性では卵管異常がしばしば認められ,子宮外妊娠の可能性高.超音波診断法による子宮内妊娠の初期確認が重要

➏生殖補助医療を受ける女性の流産率は一般女性より高い→患者に十分説明

⑦生殖補助医療後の先天異常の発生率は,自然受胎後に比べて高

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