適応
骨折の危険性の高い骨粗鬆症 注意
1)本剤の適用にあたっては日本骨代謝学会・日本骨粗鬆症学会の診断基準の次の重症度に関する記載等を参考に,骨折の危険性の高い患者を対象とする
a)骨密度値が-2.5SD以下で1個以上の脆弱性骨折を有する
b)腰椎骨密度が-3.3SD未満
c)既存椎体骨折の数が2個以上
d)既存椎体骨折の半定量評価法結果がグレード3
2)投与にあたっては,本剤のベネフィットとリスクを十分に理解した上で適応患者を選択
用法
210mgを1カ月に1回12カ月皮下 注意
①本剤の骨折抑制効果は12カ月の投与で検証されており,12カ月を超えた投与は未検討.又投与終了後に原則として適切な骨粗鬆症薬による治療を継続
②210mg投与の為本剤2本を皮下に投与
③投与が予定から遅れた場合は可能な限り速やかに投与を行い,以後その投与を基点とし1カ月間隔で投与
!警告
海外で実施されたアレンドロン酸Naを対照とした比較試験で心血管系事象(虚血性心疾患又は脳血管障害)の発現割合が本剤群で高い傾向が確認.又市販後で本剤との関連性は明確ではないが,重篤な心血管系事象を発現し死亡に至った報告もある.投与にあたっては,骨折抑制のベネフィットと心血管系事象のリスクを十分に理解した上で,適応患者を選択.又本剤治療中は,心血管系事象がないか注意深く観察すると共に,徴候や症状が認められた場合は速やかに医療機関を受診するよう指導
禁忌
1)過敏症
2)低Ca血症(低Ca血症悪化)
注意
〈基本〉
①低Ca血症やMg,intact-PTH等の骨・ミネラル代謝異常の場合は投与前に予め治療
②投与中は適切なCa及びVDの補給を行う.投与後に血清Ca値低下の可能性があるので低Ca血症の徴候や症状がないか観察し血清Ca値に注意.尚臨床試験では投与後2週間~1カ月の時点で血清Ca値の低下が確認
➌投与の場合には,虚血性心疾患及び脳血管障害の徴候