適応
経口,経腸管栄養補給が不能又は不十分で,高カロリー静脈栄養に頼らざるを得ない場合のビタミン補給
用法
1日1キット(増減) 点滴静注 ►A液及びB液を高カロリー経静脈輸液に専用器具を用いて注入 注意高カロリー静脈栄養輸液添加用ビタミン剤であるため単独投与及び末梢静脈内投与は避ける
禁忌
1)過敏症
2)血友病(パンテノールにより出血傾向を延長の恐れ)
注意
〈検査〉
①尿糖の検出を妨害(アスコルビン酸による)
②各種の尿検査(潜血,ビリルビン,亜硝酸塩)・便潜血反応検査で偽陰性を呈する(アスコルビン酸による)
③尿を黄変させ臨床検査値に影響(リボフラビンリン酸エステルNaによる)
〈適用上〉
①急速静注→一過性の血圧低下の恐れ
②ビタミンの光分解を防ぐため遮光カバー等を使用
③ポリ塩化ビニル製の輸液セット等の使用により可塑剤であるDEHP〔フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕が溶出→DEHPを含まない輸液セット等の使用が望ましい
④調製方法等は添付文書参照
配合配合注射剤でビタミンの分解の促進
患者背景
〈合併・既往〉
①高Ca血症患者(血液,尿検査を行い,異常がみられた場合は中止)
②本人又は家族に気管支喘息,発疹,蕁麻疹等のアレルギーを起こし易い体質
〈腎〉副作用が強く発現
〈妊婦〉妊D(ビタミンA)
①妊娠3カ月以内又は妊娠を希望する女性:用法用量に留意,ビタミンAの投与は5,000IU/日未満に留める(外国で妊娠前3カ月~初期3カ月までにビタミンA10,000IU/日以上摂取で奇形発現増加の報告
②妊娠3カ月以内の女性を除く妊婦(有益のみ)
③妊婦又は妊娠している可能性(VD過剰,慎重に)
〈授乳婦〉
①有益性を考慮して継続又は中止
②VD過剰,慎重に
〈小児〉
①臨床試験は未実施
②VD過剰,慎重に
〈高齢〉減量等注意
相互
〈併用注意〉
1)レボドパの作用減弱(ビタミンB6による)
2)ワルファリンの作用減弱(ビタミンK1による