診療支援
薬剤

合剤
3179
オーツカMV Otsuka MV(大塚工)
 1号(凍結乾燥製剤):1V中 チアミン塩化物塩酸塩3.9mg(チアミンとして3.1mg),リボフラビンリン酸エステルナトリウム4.6mg(リボフラビンとして3.6mg),ピリドキシン塩酸塩4.9mg(ピリドキシンとして4mg),シアノコバラミン0.005mg,ニコチン酸アミド40mg,葉酸0.4mg,アスコルビン酸100mg,パンテノール14mg(パントテン酸として15mg),ビオチン0.06mg
 2号(水性注射液):1A(4mL)中 ビタミンA油3,300ビタミンA単位,コレカルシフェロール0.005mg(200IU),トコフェロール酢酸エステル10mg,フィトナジオン2mg

適応

経口・経腸管栄養補給が不能又は不十分で高カロリー静脈栄養に頼らざるを得ない場合のビタミン補給

用法

1日1セット(増減) 点滴静注 ►1号に2号を加えて溶解した後,高カロリー静脈栄養輸液に添加し,中心静脈より点滴投与 注意高カロリー経静脈栄養輸液添加用ビタミン剤→単独投与及び末梢静脈内投与回避

禁忌

1)過敏症

2)血友病(パンテノールによる)

注意

〈基本〉高カロリー輸液添加用として使用→経口・経腸栄養が可能になった場合は,速やかに経口投与に切り替える 〈検査〉

①尿糖の検出を妨害(アスコルビン酸による)

②各種の尿検査(潜血,ビリルビン,亜硝酸塩)・便潜血反応検査で偽陰性を呈する(アスコルビン酸含有による)

③尿を黄変させ臨床検査値に影響(リン酸リボフラビンNaによる)

〈適用上〉

①ビタミンの光分解を防ぐため,遮光カバーを用いる等十分注意

②可塑剤としてDEHP〔フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等の使用によりDEHPが溶出→DEHPを含まない輸液セット等の使用が望ましい

配合

①1号に2号を加えて溶解した後,高カロリー輸液に添加し,通常12時間以内に投与を終了

②配合注射剤でビタミンの分解が促進されることがあるので注意

〈小児〉慎重に(ビタミンD過剰を起こし易い) 〈妊婦〉妊D(ビタミンA)用法用量に留意,ビタミンAの投与は5,000IU/日未満に留める(外国で妊娠前3カ月~初期3カ月までにビタミンA10,000IU/日以上摂取で奇形発現増加の報告) 〈高齢〉注意

相互

〈併用注意〉

1)レボドパの作用減弱(ビタミンB6による)

2)ワルファリンの作用減弱(ビタミンK1による)

慎重

1)高Ca血症は血液・尿検査を行い,異常がみられた場合は中止(コレカルシフェロール含有のため)

2)腎障害

3)本人又家族に気管支喘息,発疹,蕁麻疹等のアレルギーを起こし易い体質をもつ患者

4)薬

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