合剤　《ワンパル》 | 医学書院

適応

経口・経腸管栄養補給が不能又は不十分で，経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分，電解質，アミノ酸，カロリー，ビタミン，亜鉛，鉄，銅，マンガン及びヨウ素の補給　注意

1)経中心静脈栄養療法用の栄養輸液として組成を固定している→重篤な肝，腎障害(透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)等の特殊な輸液組成を必要とする疾患には使用しない

2)1号は経中心静脈栄養療法の開始時で，耐糖能が不明及び病態により耐糖能が低下している場合の開始液，或いは侵襲時等で耐糖能が低下しており，カロリー制限が必要な場合には経中心静脈栄養療法の維持液として用いる．2号は通常の必要カロリー量の患者の維持液として用いる

3)患者の尿量が1日500mL又は1時間当たり20mL以上が望ましい

用法

1号：経中心静脈栄養療法の開始時で，耐糖能が不明の場合や耐糖能が低下している場合の開始液，或いは侵襲時等で耐糖能が低下しており，ブドウ糖を制限する必要がある場合の維持液．用時に隔壁を開通し，大室，中室，小室T及び小室Vの液を混合して開始液又は維持液とする．1日1,600mLの開始液又は維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入(増減)　2号：維持液として用い，用時に隔壁を開通し，大室，中室，小室T及び小室Vの液を混合して維持液とする．1日1,600mLの維持液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入(増減)

!警告

‍　VB₁欠乏症と思われる重篤なアシドーシス発現時には，直ちに100～400mgのVB₁製剤を急速静脈内投与．又，高カロリー輸液療法施行中では，基礎疾患及び合併症に起因するアシドーシス発現があり→症状の発現の際は高カロリー輸液療法を中断し，アルカリ化剤の投与等の処置

禁忌

1)過敏症

2)高Na血症(悪化)

3)高Cl血症(悪化)

4)高K血症，アジソン病(悪化又は誘発)

5)高P血症，副甲状腺機能低下症(高P血症悪化