適応
経口,経腸管栄養補給が不能又は不十分で高カロリー静脈栄養に頼らざるを得ない場合の亜鉛,鉄,銅,Mn及びヨウ素の補給
用法
1日2mL 高カロリー静脈栄養輸液に添加し,点滴静注(増減) 注意
①経口・経腸管栄養補給が十分になった場合は,速やかに中止(経口・経腸管栄養により微量元素は補給される)
②IVH基本液等には微量元素を含有する製剤があるので,それらの微量元素量に応じて適宜減量
③黄疸がある場合,投与中にMnの全血中濃度上昇が認められた場合は,Mnが配合されていない微量元素製剤を考慮.又,銅等の微量元素の血漿中濃度上昇が認められた場合には,休薬,減量,中止等を考慮
④全血中Mn濃度の基準値:0.52~2.4μg/dL,血漿中微量元素の基準値〔中央値(下限値~上限値)〕Fe(μg/dL):103(35~174),Cu(μg/dL):94(62~132),Zn(μg/dL):97(70~124),I(μg/dL):5.7(3.7~14.0)
禁忌
1)胆道閉塞(排尿障害により,微量元素の血漿中濃度上昇)
2)過敏症
注意
〈基本〉長期連用の場合
①臨床症状の推移を十分に観察し慎重に投与.必要に応じてMnの全血液中濃度,及び他の微量元素の血漿中濃度測定が望ましい
②特に,Mnについては,20μmol配合製剤の投与で全血液中濃度上昇がみられたり,脳内蓄積により脳MRI検査(T1強調画像)で高信号を示したり,パーキンソン様症状発現の報告→Mn配合されていない微量元素製剤への切り替え等処置
〈適用上〉
①光により濁る場合あり→液の澄明でないものは使用不可
②単独のシリンジで採取し,高カロリー輸液用基本液に添加(他の注射剤との直接混合は沈殿等配合変化).ビタミン剤(B2及びC剤配合剤)をシリンジ内で直接混合した場合,沈殿によりフィルターの目づまりが生じることがあるため,別々のシリンジを使用
③直接静脈内に投与不可
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