適応
循環血液量の維持
用法
持続的に静脈内投与(投与量及び投与速度は,症状に応じ適宜調節) ►1日50mL/kgを上限 注意投与に際しては,通常成人では500mL当たり,小児では10mL/kg当たり30分以上かけて点滴静注が望ましい
!警告
重症患者管理における相対的な循環血液量低下で本剤を使用した場合には,患者の状態を悪化させる恐れがあるため,治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与
禁忌
1)過敏症
2)重度の高Na血症或いは重度の高Cl血症者(本剤はNaClを含有→症状を悪化)
3)肺水腫,うっ血性心不全等水分過負荷のある患者(循環血液量を増加させるため症状を悪化)
4)頭蓋内出血中(悪化)
5)乏尿或いは無尿を伴う腎不全
6)透析治療患者(本剤の排泄が遅れる)
7)重症の敗血症の患者(悪化)
注意
〈基本〉
①アナフィラキシー→最初の10~20mLはよく観察しながらゆっくりと投与
②組織残留性を考慮して投与は必要最小限にとどめる
③高用量投与により,凝固因子及びその他の血漿蛋白等の血液成分の希釈が起きることがある.更に,血液成分の希釈のみによらない凝固異常が生じることあり→状態に応じて用量を適宜調節した上で,必要に応じて血液製剤投与等処置
④腎機能及び体液バランスについてモニタリング等,状態を十分に観察しながら適切な量を投与
⑤急性腎障害等の腎機能障害で腎代替療法が必要となるおそれ→腎機能を定期的に観察
⑥血清電解質をモニター
⑦投与期間は,循環血液量減少,血行動態及び血液希釈の程度に応じて調節
〈検査〉投与により血中にマクロアミラーゼが形成され,血清アミラーゼ値が高値となることがあるので,膵機能障害を疑わせる臨床症状が認められ,膵機能検査を行う場合は,血清アミラーゼ以外(血清リパーゼ等)の検査も行う
〈取扱上〉投与時
①原則として連結管を用いたタンデム方式による投与はできない
②容器の液目盛りはおよその目
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