診療支援
薬剤

合剤
3319
ヘスパンダー Hespander(フレゼニウスK)
 輸液:500mL(100mL中:ヒドロキシエチルデンプン70000:6.0g,塩化ナトリウム0.5g,塩化カリウム0.03g,塩化カルシウム水和物0.02g,乳酸ナトリウム0.224g,ブドウ糖1.0g)
 電解質組成(mEq/L):Na+105.6,K+4.0,Ca2+2.7,Cl-92.3,Lactate-20.0

適応

1各科領域における出血多量の場合

2体外循環における血液希釈液

注意重症患者管理における相対的な循環血液量低下には使用しない

用法

11回100~1,000mL 静注(増減) 210~20mL/kg 小児10mL/kg以内

!警告

‍ 組織残留性が認められるので,投与は緊急時短期間にとどめる

禁忌

1)うっ血性心不全(悪化)

2)乏尿等を伴う腎障害又は脱水状態(腎不全)

3)過敏症

4)重症の敗血症(悪化)

〈原則禁忌〉線維素原減少症又は血小板減少症等の出血傾向(出血傾向助長)

注意

〈慎重〉敗血症の患者(重症の敗血症の患者を除く)→重症化した場合に,患者の状態を悪化させる恐れ 〈基本〉患者の血液粘度,酸塩基平衡及び電解質バランスに注意 〈検査〉血液型判定又は交差試験を妨害する可能性→試験を行う必要がある場合には,投与前に実施 〈適用上〉

①急速注入により循環不全及びそれによる組織障害の可能性も考えられ,通常成人で本品500mLを,小児で10mL/kgを30分以上かけて点滴静注

配合塩化Caを配合しているので,クエン酸加血液,クエン酸加凍結血漿等との混注及び同一輸液セットによる連続使用不可

③Kを配合しているので,利尿がついてから使用

④一部使用して放置した残液や,万一浮遊物の認められるもの,不透明な液は使用不可

〈高齢〉注意

相互

〈併用注意〉アミノ配糖体系抗生物質(カナマイシン,ゲンタマイシン等):腎毒性増強の恐れ(機序は明確でないが,アミノ配糖体系抗生物質の血中への蓄積,近位尿細管上皮の空胞変性が生じるとの報告)→腎障害が発生した場合は中止し透析療法等処置

副作用

〈重大〉

1)ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,喘鳴等)→中止し処置

2)腎機能障害:類薬(分子量及び置換度等の異なるHES製剤)での報告→処置

〈その他〉

1)過敏症(発疹,瘙痒感等)→中止等処置

2)血液(出血時間の延長,出血傾向)→中止

3)消化器

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?