適応
1脳圧降下及び脳容積の縮小を必要とする場合
2眼内圧降下を必要とする場合
3術中・術後・外傷後及び薬物中毒時の急性腎不全を浸透圧利尿により予防及び治療する場合
用法
7~20mL/kg 点滴静注(増減) 投与速度:100mL/3~10分 ►1日量D-マンニトールとして200gまで
禁忌
1)遺伝性果糖不耐症(D-ソルビトールが果糖に変換)
2)低張性脱水症(低Na血症)
3)急性頭蓋内血腫の存在(急性頭蓋内血腫を疑われる患者に頭蓋内血腫の存在を確認することなく投与した場合,脳圧により一時止血していたものが頭蓋内圧の減少と共に再び出血することあり→出血源を処理し,再出血の恐れのないことを確認しない限り投与しない)
注意
〈基本〉著明な乏尿又は腎機能が不十分と思われる患者への使用に際して,負荷テスト(マンニトールテスト)実施が望ましい 〈適用上〉
①点滴静注にのみ使用
②強い利尿作用→術中カテーテルの挿入等により排尿の処置
患者背景
〈合併・既往〉
①尿崩症(悪化)
②脱水状態(悪化)
〈腎〉
①尿閉又は糖尿病性腎症等の腎機能障害(血漿浸透圧が上昇し,循環血漿量が増加することにより,腎障害発現)
②全身性疾患(心疾患,肝疾患等)により腎機能低下(血漿浸透圧が上昇し,循環血漿量が増加することにより,腎障害発現)
〈妊婦〉妊B2(マンニトール)有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈高齢〉慎重に
過量投与
〈症状〉排泄の亢進による急激な脱水症状,急性腎障害が発現 〈処置〉脱水症状の場合には,細胞外液補充液投与.又,急性腎不全の場合には排泄が減少することがあるので,限外濾過や血液透析等の処置
副作用
〈重大〉急性腎障害(大量投与で発現) 〈その他〉
1)循環器(胸部圧迫感)
2)精神神経(頭痛,めまい)→脳圧変動による
3)消化器(口渇,悪心)→脳圧変動による
4)その他(悪寒,電解質失調等の脱水症状)
作用
脳圧降下・眼圧降