診療支援
薬剤

塩化カルシウム水和物新様式
3215
calcium chloride hydrate
塩化カルシウム(山善)
 
大塚塩カル(大塚工)
 :2% 20mL/A
塩化カルシウム(ニプロ)
 :2% 20mL/A

適応

低Ca血症に起因する以下の症候の改善:テタニー,テタニー関連症状 

1低Ca血症に起因する以下の症候の改善:テタニー,テタニー関連症状

2鉛中毒症,Mg中毒症

3以下の代謝性骨疾患におけるCa補給:妊婦・産婦の骨軟化症

用法

1回1~2g 1日3回(増減) ►約5%水溶液にして使用 1日1回0.4~1g(20~50mL:Caとして7.2~18mEq)を2%(0.36mEq/mL)液として,緩徐に静注(増減) ►投与速度:20mL当たり5~10分(Caとして0.68~1.36mEq/分) ►妊婦・産婦の骨軟化症に用いる場合は経口投与不能時に限る

禁忌

1)強心配糖体(ジゴキシン等)投与中

2)高Ca血症(悪化)

3)腎結石(助長)

4)重篤な腎不全

注意

〈基本〉

①長期投与で血中・尿中Caが高値.定期的に血中又は尿中Ca値の検査.高Ca血症出現→中止

局所刺激作用あり,胃腸粘膜を刺激→牛乳等の保護剤と共に投与.経管投与不可

〈適用上〉

静注のみ使用

②急速な静注により,動悸,徐脈,血圧変動,熱感,紅潮,発汗等発現→緩徐に(Caとして0.68~1.36mEq/分)

③エタノールで沈殿→エタノールで消毒した注射器は使用不可

④血管外漏出に注意

配合クエン酸,炭酸塩,リン酸塩,硫酸塩,酒石酸塩等を含む製剤と混合した場合,沈殿→配合回避

患者背景

〈合併・既往〉

①高Ca血症が現れ易い病態

活性型ビタミンD製剤を服用中(高Ca血症が現れ易い)

〈腎〉

①重篤な腎不全:禁忌

②腎不全のある低Ca血症(アシドーシス促進)

〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉減量等注意

相互

〈併用禁忌〉ジギタリス製剤(ジゴキシン等)の作用増強(心停止) 〈併用注意〉

1)テトラサイクリン系抗生物質,ニューキノロン系抗菌剤,リン酸エストラムスチンナトリウム骨代謝改善剤の吸収阻害

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