適応
以下の患者における高リン血症の改善:透析中の慢性腎不全患者 注意血中Pの排泄を促進する薬剤ではないため,食事療法等によるP摂取制限を考慮
用法
1回1~2g 1日3回 食直前(増減) (最高用量:1日9g) 注意
①沈降炭酸Caを使用していない場合:血清P濃度が8.0mg/dL未満→1回1gから,8.0mg/dL以上→1回2gから開始し,血清P濃度の程度により適宜増減
②沈降炭酸Caから切り替える場合:沈降炭酸Caの投与量が1日3g未満→1回1gから,1日3g以上→1回2gから開始し,血清P濃度の程度により適宜増減
③投与量の増減方法:血清P濃度が6.0mg/dL未満となるよう以下の基準を目安に適宜増減 〈6.0mg/dL以上〉1回0.25~0.5g増量 〈4.0~6.0mg/dL〉投与量を維持 〈4.0mg/dL未満〉1回0.25~0.5g減量
禁忌
1)過敏症
2)腸閉塞(腸管内で膨潤し,症状悪化)
注意
〈基本〉
➊腸管穿孔,腸閉塞の恐れがあるので以下の点に留意
a)投与前に日常の排便状況を確認
b)排便状況確認を指示,便秘の悪化,腹部膨満感等の場合は医師等への相談を指導
②使用にあたっては,定期的に血清P及び血清Ca濃度を測定.低Ca血症の発現或いはその恐れの際は,VD製剤やCa製剤の投与を考慮
③定期的に血清Cl濃度及び血清重炭酸濃度を測定.過Cl血症性アシドーシスの発現或いはその恐れの際はその補正を考慮
④脂溶性ビタミン(A,D,E,K)或いは葉酸塩の吸収阻害→観察,長期間投与ではこれらの補給を考慮
〈適用上〉
①粉砕×
➋口中に長くとどめていると膨潤→咀嚼せず速やかに嚥下
患者背景
〈合併・既往〉
①腸管狭窄又は便秘(腸管内で膨潤し,腸閉塞,腸管穿孔の恐れ)
②腸管憩室(腸管穿孔の報告)
③腹部手術歴(腸閉塞の報告)
④痔疾患(腸管内で膨潤し,症状を悪化)
⑤消化管潰瘍又はその既往歴(腸管内で膨潤し,症状を