合剤　《キンダリー透析剤AF5号　キンダリー透析剤AF5P号　キンダリー透析剤5E》

適応

慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液(無糖の透析液では血糖値管理の困難な患者及び他の重炭酸型透析液では高K血症，高Mg血症の改善が不十分な場合，又は高Ca血症を起こす恐れのある場合)　注意慢性腎不全に対する通常の血液透析に使用するが，本剤の特徴や次の事項を考慮して使用

1)ブドウ糖を含む製剤(使用時：150mg/dL)の為，ブドウ糖を含まない透析液では透析中血糖値の急激な低下等，良好な血糖コントロールの困難な場合に使用

2)K，Ca，Mg濃度の低い製剤の為，次のような場合に使用

a)K，Mg濃度の高い透析液では，高K血症，高Mg血症の改善が不十分な場合

b)活性型VD₃製剤やP吸着剤としてCa製剤等の使用中で，Ca濃度の高い透析液では高Ca血症を起こす恐れの場合

用法

〔AF5号〕A液：B液：透析用水＝1：1.26：32.74　1回150～300L　〔AF5P号〕A液：(B末水溶液＋透析用水)＝1：34　1回150～300L　►B末を透析用水に溶かし，炭酸水素Na882gに対応する容量をとり，これにA液10L及び透析用水を加えて350Lとする　〔5E〕1回150～300L　►A剤(3,004.8g)に透析用水を加えて10LとしA液とする．B剤(炭酸水素Na882g)に透析用水を加えて所定の容量に溶解し，これにA液10L及び透析用水を加えて350Lとする

注意

〈基本〉

①使用に際しては，定期的な血液検査(電解質，酸・塩基平衡，BUN，クレアチニン，尿酸，血糖等)の実施が望ましい

②長期使用の際には骨代謝異常の発現→定期的に臨床検査(生化学検査，X線検査等)を行い，活性型VD₃製剤投与等の処置を行う

〈適用上〉

①薬剤調製時

a)透析用水の水質は日本透析医学会が定める最新の透析液水質基準を参照

b)〔AF5号〕A液(電解質・ブドウ糖溶液)，B液(炭酸水素Na溶液)は各々単独では使用しない　〔AF