適応
慢性腎不全における透析濾過型人工腎臓の灌流液(透析型人工腎臓では治療の持続又は管理困難な場合に用いる) 注意透析濾過型人工腎臓の透析液として以下のような場合に用いる
1)透析療法では不均衡症候群,血圧低下等のため治療の持続又は管理の困難な場合
2)透析療法ではアシドーシスの是正が不十分な場合
用法
用時,本剤1容に対し,水34容を加えて希釈して用いる.用量は透析時間により異なるが,通常,灌流液として120~210Lを用いる ►本剤はバイフィル専用炭酸水素Na補充液と同時に使用 注意
①投与経路:注射又は腹膜灌流に用いない
②調製時
a)用時調製用製剤であり,調製後速やかに使用
b)定められた希釈液として調製
c)希釈する水については脱イオン水が望ましいが,水道水等を用いる場合は,水道水中のCa濃度を十分考慮に入れて使用.特にCa濃度が0.5mEq/Lを超えるような場合は,軟水化装置(イオン交換樹脂)等による軟水又は脱イオン水を用いることが望ましい
③使用時
a)本剤を単独で用いた場合には,アシドーシスあり→必ず「バイフィル専用炭酸水素Na補充液」と同時に使用し,単独使用しない.又,他の透析濾過型又は濾過型人工腎臓の補充液とは同時に使用しない
b)投与中は,血液ガス分析装置により酸塩基平衡を定期的(投与初期には週1回,維持投与期には2~4週間に1回程度)に観察し,アルカローシスにならないように十分注意→アルカローシスを認めた場合は,「バイフィル専用炭酸水素Na補充液」を減量等処置
c)使用前に透析液の電解質濃度を測定し,それらが適正であることを確認
d)透析患者の血清浸透圧は,高窒素血症のため高値を示すのが普通→血液側の陽圧によって,透析液浸透圧とのバランスを保つ
e)透析液の浸透圧測定に際しては,生食液の浸透圧を測定し,実測値を補正
f)使用に際しては,体温程度に温める
g)透析中の沈殿の有無を透析器