診療支援
薬剤

デクスラゾキサン新様式
392
dexrazoxane
サビーン Savene(キッセイ)
 点滴静注用:500mg/V

適応

アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出

用法

1日1回,投与1日目及び2日目は1,000mg/m2,3日目は500mg/m2を1~2時間かけて3日間連続で静脈内投与.尚,血管外漏出後6時間以内に可能な限り速やかに投与を開始し,2日目及び3日目は1日目と同時刻に開始.又,用量は,1日目及び2日目は各2,000mg,3日目は1,000mgを上限 *中等度及び高度の腎機能障害(Ccr<40mL/分)では通常の半量 注意身長,体重より求めた体表面積より投与量を算出

禁忌

1)過敏症

2)妊婦・妊娠

注意

〈基本〉

①必ずアントラサイクリン系抗悪性腫瘍薬投与患者に対して使用→緊急時に十分対応できる医療施設において,がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師の下で使用

②投与後は血管外漏出の症状が軽快するまで,定期的に漏出部位の状態を観察

③投与中及び終了後に骨髄抑制→定期的に血液検査等,状態を十分観察し,異常の際は適切な処置

④投与により免疫機能低下患者に,生ワクチン又は弱毒生ワクチンを接種すると,ワクチン由来の感染を増強又は持続の恐れ→投与中にこれらのワクチンを接種禁

〈適用上〉

調製時

a)用時調製

b)注射用水25mLを加え,20mg/mL溶液とし,必要量を注射筒で抜き取り,500mLの生食液,乳酸リンゲル液又は5%ブドウ糖液で希釈

c)調製した溶液は速やかに使用し,残液は廃棄

投与時

a)血管外漏出部位に十分な血流を確保するため,氷嚢等で冷却している場合は投与15分以上前に血管外漏出部位から取り外す

b)他の薬剤との混注禁

c)調製した溶液は,投与直前まで室温で管理し,調製後150分以内に投与を完了

d)薬剤が皮膚・粘膜に付着しないよう注意.又,本剤に接触した場合には,直ちに水でよく洗い流す

〈その他〉

①アントラサイクリン系抗悪性腫瘍薬による心筋症(承認外)で,18歳未満では,本剤の投与により,急性骨髄性白

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