診療支援
薬剤

メチルチオニニウム塩化物水和物新様式E
3929
methylthioninium chloride hydrate
メチレンブルー Methylene blue(第一三共)
 静注:50mg/10mL/A

適応

中毒性メトヘモグロビン血症

用法

〔生後3カ月を過ぎた乳幼児,小児及び成人〕1回1~2mg/kgを5分以上かけて静脈内投与.投与1時間以内に症状が改善しない場合は,必要に応じ,同量を繰り返し投与可だが,累積投与量は最大7mg/kgまで 〔新生児及び生後3カ月以下の乳児〕1回0.3~0.5mg/kgを5分以上かけて静脈内投与.投与1時間以内に症状が改善しない場合は,必要に応じ,同量を繰り返し投与可 注意生後3カ月を過ぎた乳幼児,小児及び成人におけるアニリン又はジアフェニルスルホンによるメトヘモグロビン血症の場合の累積投与量は最大4mg/kgまで(溶血を起こし易い)

禁忌

1)過敏症(本剤,フェノチアジン系化合物,その類似化合物)

2)グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症(メトヘモグロビン血症の増悪及び溶血の可能性)

3)NADPH還元酵素欠損症(メトヘモグロビン血症の増悪及び溶血の可能性)

4)塩素酸塩によるメトヘモグロビン血症(毒性の強い次亜塩素酸塩が形成の可能性)

5)シアン化合物中毒の解毒剤として投与した亜硝酸化合物によるメトヘモグロビン血症(シアンによる毒性が生じやすくなる)

注意

〈基本〉本剤による効果が認められない場合,チトクロームb5還元酵素欠損症又はスルフヘモグロビン血症等の可能性→他の治療法への切り替えを考慮 〈検査〉パルスオキシメーターによる血中酸素飽和度の測定で血中酸素飽和度が見かけ上低値を示すことがあるので注意 〈適用上〉

①メチルチオニニウム塩化物の析出→体温付近の温度で約3分間振とうし溶解後使用

②1Aに対し5%ブドウ糖液50mLで希釈

③有効成分であるメチルチオニニウム塩化物は,NaClにより溶解度が低下→生食液と混合不可

④調製後は速やかに使用.やむを得ず保存を必要とする場合も,室温保存では6時間以内に使用

⑤血管外に漏出した場合に,注射部位に皮膚壊死等が起こる可能性

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