ペンテト酸亜鉛三ナトリウム《アエントリペンタート》

適応

超ウラン元素(プルトニウム，アメリシウム，キュリウム)による体内汚染の軽減　注意プルトニウム，アメリシウム，キュリウム以外の放射性核種による体内汚染に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていない

用法

ペンテト酸亜鉛三ナトリウムとして1,055mgを1日1回点滴静注，又は緩徐に静脈内投与　►状態，年齢，体重を考慮(適減)　注意

①治療開始後は尿中の放射能を適宜測定し投与継続の必要性を考慮

②超ウラン元素による体内汚染の軽減には，本剤又はペンテト酸カルシウム三ナトリウムのいずれかを投与することができるが，薬剤の選択に際しては，国内ガイドライン等を参考に，状態等を考慮して判断

③小児へは体重に応じて投与量を調節．参考として，成人の体重を60kgとした場合，体重当たりの1回投与量は約18mg/kgに相当し，体重10kgでは約176mg，体重20kgでは約352mg，体重30kgでは約528mgとなる

禁忌

過敏症

注意

〈基本〉

①腎機能に注意してモニタリング

②投与中は，一過性に血清Caが低下する可能性があるため，低血圧や不整脈等に注意

③心疾患の既往歴への投与は，血圧や心電図，血中のCa濃度をモニタリングし，心疾患の悪化に注意

④長期投与中は，微量金属(Mg，マンガン等)の血中濃度の推移を注意深くモニタリングし，必要に応じて微量金属の補充を考慮

⑤プルトニウム，アメリシウム，キュリウム以外の超ウラン元素による体内汚染に対する有効性に関して，ネプツニウムについては，ラットにネプツニウムとペンテト酸のキレート体を投与した試験においてネプツニウムとペンテト酸のキレート体は生体内で不安定である旨，ウランについてはペンテト酸を含む複数のキレート剤による排泄促進効果は明確にされていない旨の報告

⑥体内汚染が吸入によって起こった場合，代替投与経路としてネブライザーを用いて吸入できることが報告．吸入する場合，本剤を