セフィキシム水和物《セフスパン》 | 医学書院

適応

〈適応菌種〉本剤に感性のレンサ球菌属，肺炎球菌，淋菌，モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス，大腸菌，クレブシエラ属，セラチア属，プロテウス属，モルガネラ・モルガニー，プロビデンシア属，インフルエンザ菌　〈適応症〉急性気管支炎，肺炎，慢性呼吸器病変の二次感染，膀胱炎，腎盂腎炎，尿道炎，胆嚢炎，胆管炎，中耳炎，副鼻腔炎，猩紅熱　注意急性気管支炎，中耳炎，副鼻腔炎への使用にあたっては，「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し，抗菌薬投与の必要性を判断した上で，本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること

用法

カ(成人及び体重30kg以上の小児)1回50～100mg　1日2回(増減)　〔重症感染症・効果不十分〕1回200mg　1日2回　小児細1回1.5～3mg/kg　1日2回(増減)　〔重症・効果不十分〕1回6mg/kg　1日2回　►風味図

禁忌

過敏症

注意

〈基本〉

①使用にあたり耐性菌の発現等を防ぐため，原則として感受性を確認し，疾病の治療上必要な最小限の期間の投与に留める

②ショックの恐れ→十分な問診

③無顆粒球症，溶血性貧血，血小板減少，汎血球減少症，急性腎障害等の重篤な腎障害が発現→定期的に検査

〈検査〉

①テステープ反応を除くベネディクト試薬，フェーリング試薬による尿糖検査で偽陽性あり

②直接クームス試験陽性あり

〈適用上〉

➊細牛乳，ジュース等に懸濁したまま放置しない

患者背景

〈合併・既往〉

①セフェム系又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし，本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には禁忌)

②本人又は両親，兄弟に気管支喘息，発疹，蕁麻疹等のアレルギー症状を起こし易い体質

③経口摂取不良又は非経口栄養，全身状態の悪い患者(VK欠乏症状出現)

〈腎〉高度の腎障害(血中濃度が持続するので，減量し，投与間隔をあける)

〈妊婦〉有益のみ　〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止　