▼抗菌薬の分類
抗菌薬の分類
■殺菌性抗生物質
Ⅰ.βラクタム抗生物質
1ペニシリン系 1)ペニシリンはもともとグラム陽性菌,球菌,スピロヘータに有効な薬剤として発見された 2)半合成ペニシリンは大腸菌やインフルエンザ菌にもスペクトルを拡大した.抗緑膿菌作用を有するグループとしてピペラシリンなどがある 3)βラクマターゼ阻害薬を配合したアミノペニシリンは,ほどよく抗菌スペクトルが広いために使用しやすいが,乱用されがちである 4)ペニシリン耐性肺炎球菌の判定基準が2008年臨床検査標準協会(CLSI)によって変更された.薬剤移行のよい呼吸器感染症ではほとんどの症例で注射用ペニシリン系薬で治療できる.移行不良な髄膜炎ではMIC≧0.12μg/mLを,経口薬を用いる場合はMIC≧2μg/mLをペニシリン耐性として扱う 5)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は院内株では黄色ブドウ球菌全体の約50%を占める |