適応
疥癬 注意
1)疥癬については,確定診断された患者又はその患者と接触の機会があり,かつ疥癬の症状を呈する者に使用
2)角化型疥癬及び爪疥癬における有効性及び安全性は未確立
用法
1週間隔で,1回1本(30g)を頸部以下(頸部から足底まで)の皮膚に塗布し,塗布後12時間以上経過した後に入浴,シャワー等で洗浄,除去する 注意
①ヒゼンダニを確実に駆除するため,少なくとも2回塗布
②2回目塗布以降は1週毎に検鏡を含めて効果を確認し,再塗布を考慮
③疥癬は多くの場合瘙痒を伴うが,治療初期に一過性に増悪することがある
④ヒゼンダニの死滅後もアレルギー反応として全身の瘙痒が遷延することがある.瘙痒が持続しても,特徴的な皮疹の発生や感染が認められない場合には,漫然と再塗布しない
⑤小児では体表面積が小さいことから,1回塗布量を適宜減量
禁忌
過敏症
注意
〈適用上〉使用部位:潰瘍,びらん面への塗布回避.眼,粘膜には使用禁
〈小児〉未確立 〈妊婦〉有益のみ(使用経験が少なく,安全性は未確立) 〈授乳婦〉回避,やむを得ず使用の際は授乳回避 〈高齢〉一般に合併症を有し,もしくは他の薬剤を併用が多い→注意して使用
副作用
〈その他〉
1)皮膚〔皮膚炎,接触性皮膚炎,ひび,あかぎれ(皮膚亀裂),水疱,末梢性浮腫〕
2)肝臓(AST・ALT上昇)
3)血液(血小板増加)
4)末梢神経系〔ヒリヒリ感(錯感覚)〕
作用
フェノトリンを含むピレスロイド系化合物は,神経細胞のNa+チャネルに作用し,その閉塞を遅らせることにより反復的な脱分極あるいは神経伝導を遮断することで殺虫作用を示すとされている
構造式
規制
処方箋
臨床解説
フェノトリン
ピレスロイド系の殺虫剤で,以前よりアタマジラミやケジラミの治療にOTC薬として市販されていた薬である.安全性が高く,乳幼児,妊婦,授乳婦などにも安心して使用できる.皮膚用薬の「疥癬診療ガイドライン(第3版)」参照)