診療支援
薬剤

メルファラン新様式EH
4219
melphalan(L-PAM)
アルケラン Alkeran(サンドP)
 静注用:50mg/V

適応

以下の疾患における造血幹細胞移植時の前処置

1白血病

2悪性リンパ腫

3多発性骨髄腫

4小児固形腫瘍

用法

造血幹細胞移植時の前処置として以下の通り静注(但し,移植は投与終了から24時間以上あける) 成人131日1回60mg/m2を3日間(総量180mg/m2) ►3には1日1回100mg/m2を2日間(総量200mg/m2)も可 小児141日1回70mg/m2を3日間(総量210mg/m2) ►尚,総量及び1日投与量は状態,併用する薬剤,全身放射線照射併用により適減 注意

①肥満患者では投与量が過多にならないように,標準体重に基づいた体表面積から換算した投与量を考慮

②投与前日~投与終了後24時間は,水分補給及び利尿剤の投与を行い十分な尿量を確保.尚,補液量は2,000mL/日以上,確保すべき尿量は100mL/hr以上を目安とし,年齢及び状態を勘案し調整

③用法・用量は,患者の成熟リンパ球や骨髄細胞を除去し移植する造血幹細胞を生着させること,及び体内に残存する腫瘍細胞の除去を目指している→投与後は重度の骨髄抑制状態となり,致命的な感染症及び出血等の恐れ.用法・用量の投与量を超えて投与しない

!警告

1)施設緊急対応‍ 医師造血幹細胞移植に十分な知識・経験

2)IC

3)強い骨髄抑制作用を有する薬剤であり,本剤を前処置剤として用いた造血幹細胞移植の施行後,骨髄抑制作用の結果,感染症を発現し死亡した例が認められている.投与後は重度の骨髄抑制状態となり,その結果致命的な感染症及び出血等を引き起こすことがあるので以下につき十分注意

a)重症感染症を合併している患者には投与しない

b)投与後は患者の状態を十分に観察し,致命的な感染症の発現を抑制するため感染症予防の処置(抗感染症薬の投与等),必要に応じ無菌管理

c)投与後は輸血及び血液造血因子の投与等適切な支持療法

d)前処置剤として用いた造血幹細胞移植の施行

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