メドロキシプロゲステロン酢酸エステル新様式EH

2478

medroxyprogesterone acetate(MPA)

ヒスロンH Hysron H(協和キリン)

　錠：200mg

後メドロキシプロゲステロン酢酸エステル(錠200 富士製)

適応

1乳癌

2子宮体癌(内膜癌)

用法

11日600～1,200mg　分3　21日400～600mg　分2～3(増減)

!警告

‍　重篤な動・静脈血栓症で死亡例

禁忌

1)血栓症を起こす恐れの高い以下の患者

a)手術後1週間以内

b)脳梗塞，心筋梗塞，血栓静脈炎等の血栓性疾患又は既往歴

c)動脈硬化症

d)心臓弁膜症，心房細動，心内膜炎，重篤な心不全等の心疾患

e)ホルモン剤(黄体ホルモン，卵胞ホルモン，副腎皮質ホルモン等)投与中

2)妊婦・妊娠

3)過敏症

4)診断未確定の性器出血，尿路出血，乳房病変(病因を見逃す恐れ)

5)重篤な肝障害

6)高Ca血症(症状悪化)

注意

〈基本〉

①脳梗塞，心筋梗塞，肺塞栓等の重篤な血栓症→以下に注意

a)投与に際し，FDP，α₂-プラスミンインヒビター・プラスミン複合体等の検査→異常あれば不可

b)状態を把握し，血栓症発現の危険因子の有無について十分注意

c)投与中は定期的にFDP，α₂-プラスミンインヒビター・プラスミン複合体等の検査→異常で中止

②長期間大量連用すると副腎皮質ホルモン様作用→観察を十分に

〈検査〉以下の検査値が低値を示す可能性

①血清又は尿中ステロイドホルモン(コルチゾール，エストロゲン，プロゲステロン等)

②血清又は尿中ゴナドトロピン(黄体形成ホルモン等)

③性ホルモン結合グロブリン

〈その他〉

①本剤有効成分含有の筋注製剤と放射線の併用で放射線肺炎の報告

②外国にて本剤有効成分含有の筋注製剤の長期投与にて骨密度減少の報告

患者背景

〈合併・既往〉

①血栓症を起こす恐れのある以下の患者

a)手術後1カ月以内

b)高血圧症(症状を悪化)

c)糖尿病(症状を悪化)

d)高脂血症

e)肥満症

②心疾患(Na又は体液の貯留)

③うつ病又は既往歴(副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼす恐れ)

④てんかん又は既往歴(副腎皮質ホルモン様作用により症状悪化)

⑤片頭痛，喘息，慢性の肺機能障害又は既往歴(症

初出:治療薬マニュアル2024 発行:2024年1月

収載:医学書院 医療情報サービス（2024年5月17日　掲-ID：yak_00000-00_a051c007d007z0002）