適応
再発又は難治性の急性前骨髄球性白血病 注意
1)染色体検査〔t(15;17)転座〕又は遺伝子検査(PML-RARA遺伝子)によりAPLと診断された患者に使用
2)初発例のAPL患者での本剤の有効性・安全性は未確立
3)本剤により完全寛解を得た後に再発したAPLに対して,本剤の有効性・安全性は未確立
用法
寛解導入療法:1日6mg/m2 分2,骨髄寛解が得られるまで投与 ►投与期間は投与開始日から8週間を超えない 注意
①1日6mg/m2を超える有効性及び安全性は未確立.1日12mg/m2を超えて投与した経験はない
②寛解後療法の有効性及び安全性は未確立
!警告
1)治療は危険性を伴うため,投与期間中は入院又はそれに準ずる管理の下で適切な処置を行う.施設緊急対応,医師白血病〔特に急性前骨髄球性白血病(APL)〕の癌化学療法に十分な知識,経験.IC
2)分化症候群が発現し,致死的な転帰をたどることあり→十分な経過観察.このような症状発現時には休薬し,副腎皮質ホルモン剤のパルス療法等の適切な措置
3)催奇形性→妊婦又は妊娠の可能性には投与禁.又,妊娠する可能性のある女性には投与しないことを原則とするが,やむを得ず投与する場合には使用上の注意を厳守
禁忌
1)妊婦・妊娠
2)過敏症
3)ビタミンA製剤投与中(VA過剰症と類似した副作用症状)
4)VA過剰症(VA過剰症が増悪)
注意
〈基本〉
➊催奇形性があり,副作用の発現頻度が高い→使用上の注意を厳守し,患者又はそれに代わり得る適切な者に副作用についてよく説明した上で使用
②末梢血中の「芽球及び前骨髄球」の和が1,000/mm3を超える場合には,化学療法により「芽球及び前骨髄球」の和を1,000/mm3以下にしてから投与
③APLに併発する播種性血管内凝固症候群(DIC)では,致命的な出血傾向(脳出血,肺出血等)が報告→症状出現時には出血傾向に対する適切な処置
④脂質代