診療支援
薬剤

タクロリムス水和物新様式H
3999
tacrolimus hydrate
グラセプター Graceptor(アステラス)
 カプセル:0.5・1・5mg(タクロリムスとして)

適応

1以下の臓器移植における拒絶反応の抑制:腎移植,肝移植,心移植,肺移植,膵移植,小腸移植

2骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制

注意

1)腎移植及び肝移植以外の新規臓器移植患者に対する有効性及び安全性は未確立

2)骨髄移植時の使用に際し,HLA適合同胞間移植では本剤を第1選択薬とはしない

用法

〔腎移植〕移植2日前より0.15~0.20mg/kgを1日1回朝経口(以後,症状に応じ増減) 〔肝移植〕術後初期には0.10~0.15mg/kgを1日1回朝経口(以後,症状に応じ増減) 〔プログラフ経口製剤から切替(腎移植,肝移植,心移植,肺移植,膵移植,小腸移植,骨髄移植)〕 同一1日用量を1日1回朝経口 ►尚,吸収は一定しておらず,個人差があるので,血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度が低い場合の拒絶反応及び移植片対宿主病の発現を防ぐため,患者の状況に応じて血中濃度を測定し,トラフレベル(trough level)の血中濃度を参考にして投与量を調節.特に移植直後或いは投与開始直後は頻回に血中濃度測定を行う.尚,血中トラフ濃度が20ng/mLを超える期間が長い場合,副作用が発現し易くなるので注意 注意

全血中濃度を測定(多くは赤血球画分に分布する)

②術後初期に投与の際は,プログラフ経口製剤と比較して血中濃度が低く推移することあり→術後数日間は連日血中濃度を測定し,投与量を調節

③プログラフ経口製剤と本剤の切り換えに際しては,血中濃度の推移を確認し,必要に応じて投与量を調節.尚,プログラフ経口製剤からの切り換えは状態が安定した患者に行うことが望ましい

④高い血中濃度が持続する場合に腎障害あり→血中濃度(およそ投与24時間後)をできるだけ20ng/mL以下に維持.尚,骨髄移植ではCr値が投与前の25%以上上昇の際は,本剤の25%以上の減量又は休薬等の適切な処置を考慮

⑤他の免疫抑制

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