適応
鼓膜穿孔 注意
1)鼓膜の穿孔期間,穿孔状態等から,穿孔した鼓膜の自然閉鎖が見込まれない患者を本剤の投与対象とする
2)熱傷,放射線治療等による鼓膜障害で,障害部位から鼓膜の再生が期待されない場合は,有効性が期待できない→投与しない
3)外耳道及び中耳内に活動性の炎症,感染症又は耳漏を有する際には,有効性が期待できない→投与しない
用法
鼓膜用ゼラチンスポンジに100μg/mL溶液全量を浸潤させて成形し,鼓膜穿孔縁の新鮮創化後,鼓膜穿孔部を隙間なく塞ぐように留置 注意
①本剤を浸潤させた鼓膜用ゼラチンスポンジは,厚さ約5mmとした後に,次を目安に鼓膜穿孔部の大きさ・形状にあわせて成形
a)鼓膜穿孔部の大きさ1/3未満:鼓膜用ゼラチンスポンジの直径約3mm
b)鼓膜穿孔部の大きさ1/3以上,2/3未満:鼓膜用ゼラチンスポンジの直径約7mm
c)鼓膜穿孔部の大きさ2/3以上:鼓膜用ゼラチンスポンジの直径約10mm
②投与4週間後を目安に鼓膜穿孔の閉鎖の有無を確認し,完全に閉鎖しなかった際は,必要に応じて片耳あたり合計4回まで同様の投与可.但し再投与では,各投与前に鼓膜,鼓室等の状態を確認の上,穿孔の閉鎖傾向が認められない等,鼓膜の閉鎖が見込まれない際は,他の治療法への切替えを考慮
③両耳の鼓膜穿孔に対して,両耳への同時投与を行った際の有効性及び安全性は未確立
禁忌
1)過敏症
2)耳内に悪性腫瘍又はその既往歴(本剤が細胞増殖促進作用を有する)
注意
〈基本〉耳外科手術の経験のある医師が使用 〈適用上〉
①投与時
a)250μgのバイアルに添付溶解液2.5mLを加えて用時溶解(100μg/mL溶液)
b)a)で調製した薬液全量を鼓膜用ゼラチンスポンジの入った専用容器に加え,薬液を浸潤させ,浸潤ゼラチンスポンジとする
c)浸潤ゼラチンスポンジを鼓膜穿孔部の大きさ・形状を考慮して成形する(添付文書上の「用法・用量に関連