適応
過活動膀胱における尿意切迫感,頻尿及び切迫性尿失禁 注意
1)適用する際は,十分な問診により臨床症状を確認すると共に,類似の症状を呈する疾患(尿路感染症,尿路結石,膀胱癌や前立腺癌等の下部尿路における新生物等)があることに留意し,尿検査等により除外診断を実施.尚,必要に応じて専門的な検査も考慮
2)下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)の合併では,それに対する治療(α1遮断薬等)を優先
用法
50mgを1日1回食後に経口 注意
①中等度の肝機能障害(Child-Pughスコア7~9)への投与は1日1回25mgから開始
②重度の腎機能障害(eGFR15~29mL/min/1.73m2)への投与は1日1回25mgから開始
!警告
生殖可能な年齢の患者への投与はできる限り避ける(動物で,精嚢,前立腺及び子宮の重量低値或いは萎縮等の生殖器系への影響が認められ,高用量では発情休止期の延長,黄体数の減少に伴う着床数及び生存胎児数の減少が認められている)
禁忌
1)過敏症
2)重篤な心疾患(心拍数増加等が報告→症状悪化)
3)妊婦・妊娠
4)授乳婦
5)重度の肝機能障害(Child-Pughスコア10以上)
6)フレカイニド又はプロパフェノン投与中
注意
〈基本〉
①現時点では,ステロイド合成・代謝系への作用を有する5α還元酵素阻害薬と併用した際の安全性及び臨床効果が未確認→併用は回避が望ましい
②血圧上昇の恐れ→投与の際は定期的に血圧測定
③過活動膀胱の適応を有する抗コリン剤と併用する際は尿閉などの副作用に十分注意
〈適用上〉
➊服用時:徐放性製剤のため,割ったり,砕いたり,すりつぶしたりしないで,そのまま噛まずに服用するよう指導(徐放性が失われ,薬物動態が変わる恐れ)
患者背景
〈合併・既往〉
①心血管系障害:投与開始前に心電図検査を実施するなどし,心血管系の状態に注意(QT延長の恐れ)
②QT延長又は不整脈の既往歴:定期的に心電