診療支援
薬剤

(合剤)硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸新様式
2559
aluminum potassium sulfate・tannic acid
ジオン Zione(ジェイドルフ)
 注(生食液付):硫酸アルミニウムカリウム水和物400mg,タンニン酸14mg/V(生食液10mL/A付)
 注(無痛化剤付):硫酸アルミニウムカリウム水和物400mg,タンニン酸14mg/V(リドカイン43.27mg/10mL/V付)

適応

脱出を伴う内痔核

用法

1つの主痔核当たり2%溶液として9~13mLを分割して粘膜下に投与(増減) ►投与に先立ち,局所麻酔により肛門括約筋を弛緩させる ►用時,ジオン注1V(10mL)に添付の希釈液(生食液又はリドカイン)10mLを加えて20mLとし,硫酸アルミニウムKとして2%溶液に調製 ►1回の治療当たりの総投与量は2%溶液として60mL以内 注意

①投与に先立ち,痔核を十分に観察するための前処置として,腰椎麻酔又は仙骨硬膜外麻酔を施行し,肛門括約筋を弛緩させる

②痔核を十分に観察するための前処置として,腰椎麻酔あるいは仙骨硬膜外麻酔の施行を選択する場合に使用.前処置として局所麻酔を選択する場合には,ジオン注無痛化剤付を使用

③輸液点滴を行い,静脈路を確保と共に利尿を図る

④硫酸アルミニウムKとして4%溶液のまま使用せず,添付の希釈液を用いて,必ず2%溶液に調製後,使用

⑤主痔核に投与の際には,添付文書の「標準的投与量」を参考に,手技に注意しながら投与

⑥主痔核の体積が1cm3以下,及び副痔核:痔核上極部及び痔核下極部への投与は行わない

⑦筋層内には投与禁.誤って筋層内に刺入の際は,針先を一度戻し,改めて刺入してから投与

⑧膀胱刺激症状に十分注意し,前立腺及び腟壁には投与しないように注意

⑨歯状線より下方への投与や,薬液が歯状線下に浸潤することにより,肛門部疼痛→注意

⑩すべての痔核への投与を行った後,過度の炎症を予防し,効果を十分に得るため,手指で投与部位全体を十分にマッサージし,薬液を分散させる

禁忌

1)妊婦・妊娠

2)授乳婦

3)透析療法を受けている患者(使用経験なし.Alの排泄が極端に遅延の恐れ)

4)嵌頓痔核を伴う患者(症状悪化)

5)過敏症

6)過敏症(本剤,リドカイン等のアミド型局所麻酔剤)(無痛化剤付)

7)以下の部位には投与しない:直腸下部の粘膜下以外の部位(壊死等)

注意

〈基本〉

①痔

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