ジフルコルトロン吉草酸エステル《テクスメテン　ネリゾナ》

適応

湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症，ビダール苔癬，日光皮膚炎含む)，乾癬，掌蹠膿疱症，痒疹群(蕁麻疹様苔癬，ストロフルス，固定蕁麻疹含む)，紅皮症，慢性円板状エリテマトーデス，アミロイド苔癬，扁平紅色苔癬

用法

1日1～3回　塗布

禁忌

1)皮膚結核，梅毒性皮膚疾患，単純疱疹，水痘，帯状疱疹，種痘疹(増悪)

2)過敏症

3)鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎(治癒障害)

4)潰瘍(ベーチェット病は除く)，第2度深在性以上の熱傷・凍傷(治癒障害)

注意

〈基本〉

①大量又は長期の広範囲の密封法(ODT)等で副腎皮質ステロイド剤全身投与と同様な症状

②症状改善なし又は悪化→中止

〈適用上〉

➊眼科用として使用しないよう注意

➋化粧下，ひげそり後等に使用しないよう注意

〈取扱上〉

➊小児の手のとどかない所に保管するよう指導

➋液火気の近くで使用しない

患者背景

〈妊婦〉大量又は長期の広範囲の使用回避(動物で催奇形性の報告あり)　〈小児〉長期・大量使用又は密封法で発育障害の恐れ．おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意　〈高齢〉大量又は長期の広範囲のODTでは特に注意(副作用が現れ易い)

副作用

〈重大〉

1)眼圧亢進，緑内障(眼瞼皮膚への使用で出現の恐れ)

2)後嚢白内障，緑内障(大量又は長期にわたる広範囲の使用)

〈その他〉

1)皮膚の感染症〔皮膚の真菌性(カンジダ症，白癬等)及び細菌性(伝染性膿痂疹，毛嚢炎等)感染症〕→抗真菌薬，抗菌薬等を併用→症状が速やかに改善しない場合中止

2)その他の皮膚症状

a)長期連用でステロイドざ瘡(尋常性ざ瘡に似るが，白色の面皰が多発傾向)，ステロイド皮膚(皮膚萎縮，毛細血管拡張)，ステロイド酒さ・口囲皮膚炎(口囲，顔面全体に紅斑，丘疹，毛細血管拡張，痂皮，鱗屑)，魚鱗癬様皮膚変化，紫斑，多毛，色素脱失，乾燥感→徐々に副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替える

b)液掻破痕等で一過性の刺