ケトプロフェン《セクター》 | 医学書院

適応

以下の疾患並びに症状の鎮痛・消炎：変形性関節症，肩関節周囲炎，腱・腱鞘炎，腱周囲炎，上腕骨上顆炎(テニス肘等)，筋肉痛，外傷後の腫脹・疼痛　注意重篤な接触皮膚炎，光線過敏症が発現する可能性(重度の全身性発疹への進展例も報告)→治療上の必要性を十分に検討し，有益性が危険性を上回る場合のみ使用

用法

1日数回　塗布・塗擦

禁忌

1)過敏症

2)アスピリン喘息(NSAIDsによる喘息発作の誘発)又はその既往歴(喘息発作を誘発する恐れ)

3)過敏症〔チアプロフェン酸，スプロフェン，フェノフィブラート，オキシベンゾン及びオクトクリレン含有製剤(サンスクリーン，香水等)〕

4)光線過敏症の既往歴

5)妊娠後期の女性

注意

〈基本〉

①過敏症(紅斑，発疹，発赤，腫脹，刺激感，瘙痒等)の既往には使用しない

➋接触皮膚炎，光線過敏症の発現の可能性

a)紫外線曝露の有無にかかわらず接触皮膚炎を発現することがある→異常がみられた場合は中止，遮光，受診

b)光線過敏症の恐れ(天候にかかわらず戸外活動を避ける．外出時も遮光)→異常がみられた場合は中止，遮光，処置．使用後は手洗い

③対症療法である

④皮膚感染症の不顕性化の恐れ→感染を伴う炎症には抗菌薬，抗真菌薬を併用し慎重に

⑤慢性疾患(変形性関節症等)→薬物療法以外の療法も考慮，副作用発現に留意

〈適用上〉

①表皮が欠損している場合に使用すると一時的にしみる，ヒリヒリ感→注意

②ロ密封包帯法不可

③使用後は手洗い

〈小児〉未確立(使用経験少ない)　〈妊婦〉妊C妊娠後期での使用不可(外皮用剤を妊娠後期に使用した場合，胎児動脈管収縮発生の恐れ)．妊娠後期以外は有益のみ(未確立)．ケトプロフェン外皮用剤を妊娠中期に使用し，羊水過少症発生の報告．COX阻害剤(坐剤，経口剤)を使用し，胎児の腎機能障害及び尿量減少，それに伴う羊水過少症が起きたとの報告あり．必要最小限の使用に留める等慎重に　〈高齢〉