診療支援
薬剤

アブロシチニブ新様式H
449
abrocitinib
サイバインコ Cibinqo(ファイザー)
 :50・100・200mg

適応

既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎 注意

1)ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施行しても十分な効果が得られず,強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に使用

2)原則としてアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じて抗炎症外用剤を併用

3)保湿外用剤を継続使用

用法

成人小児(12歳以上):100mgを1日1回経口.尚状態に応じて200mgを1日1回投与可 注意

①中等度の腎機能障害〔30≦eGFR(推算糸球体ろ過量:mL/分/1.73m2)<60〕及び重度の腎機能障害(eGFR<30)患者には,50mgを1日1回経口.中等度の腎機能障害患者においては状態に応じて100mgを1日1回投与可

②強いCYP2C19阻害薬との併用の際には50mgを1日1回経口.状態に応じて100mgを1日1回投与可

③本剤による治療反応は,通常投与開始から12週までには得られる.12週までに治療反応が得られない場合は中止を考慮

④免疫抑制作用が増強されると感染症リスクの増加が予想されるので,本剤と適応疾患の生物製剤,他の経口JAK阻害剤,シクロスポリン等の免疫抑制剤(局所製剤以外)との併用は不可.本剤との併用経験はない

!警告

1)結核,肺炎,敗血症,ウイルス感染等による重篤な感染症の新たな発現もしくは悪化等が報告.本剤との関連性は明らかではないが,悪性腫瘍の発現も報告.本剤が疾病を完治させないことも含め,当該情報を十分説明し,患者の理解を確認の上,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与.又重篤な副作用が発現し,致命的な経過を辿ることがあるので,緊急時の対応が十分可能な医療施設及び医師が使用し,副作用発現の際は主治医に連絡するよう患者に注意を与える

2)感染症

a)重篤な感染症:敗血症,肺炎,真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症の報告.十分な観察

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