適応
1アルブミンの喪失(熱傷,ネフローゼ症候群等)及びアルブミン合成低下(肝硬変症等)による低アルブミン血症
2出血性ショック
注意
1)血清アルブミン濃度が2.5~3g/dLでは,末梢の浮腫等の臨床症状を呈さない場合も多く,血清アルブミン濃度の維持を目的として使用しない
2)肝硬変などの慢性の病態による低アルブミン血症では,たとえアルブミンを投与しても,血管内に留まらず,血管外に漏出するために血清アルブミン濃度は期待したほどには上昇せず,かえってアルブミンの分解が促進されるので注意
3)「血液製剤の使用指針」を参考に,蛋白質源としての栄養補給等を目的とした本剤の不適切な使用を避ける
用法
1回人血清アルブミンとして11~22g(250~500mL) 緩徐に静注・点滴静注 投与速度:5~8mL/分以下(増減) 注意
①急速輸注(10mL/分以上)により,血圧の急激な低下の恐れ
②大量使用はNaの過大な負荷を招く恐れがあるので注意
③投与後の目標血清アルブミン濃度は,急性時3.0g/dL以上,慢性時2.5g/dL以上.投与前に,その必要性を明確に把握し,投与前後の血清アルブミン濃度と臨床所見の改善の程度を比較して,投与効果の評価を3日間を目処に行い,漫然と投与しないよう注意
禁忌
1)本剤の成分にショックの既往歴
2)人工心肺使用時(血圧低下出現)
注意
〈基本〉
①血漿分画製剤共通事項→ 1.患者への説明参照
②慢性のみならず,急性の病態に対する使用でも,アルブミン合成能低下の恐れ→特に血清アルブミン濃度4g/dL以上で合成能抑制があり注意
〈適用上〉
①5%ブドウ糖液,生食等の中性に近い輸液・補液以外の他薬剤との混合回避
②使用後の残液は使用不可(細菌の増殖に好適な蛋白であり,保存剤を含有しない)
③混濁しているものは使用不可
〈取扱上〉〔記録の保存〕血漿分画製剤共通事項→ 2.記録の保存参照
患者背景
〈合併・既往〉
関連リンク