診療支援
薬剤

乾燥硫酸鉄新様式E
3222
Dried ferrous sulfate
フェロ・グラデュメット Fero-gradumet(ヴィアトリス)
 :Fe:105mg

適応

鉄欠乏性貧血

用法

1日105~210mg 分1~2(空腹時)(増減) ►副作用が強い場合には食直後

禁忌

鉄欠乏状態にない患者(鉄過剰症の恐れ)

注意

〈検査〉潜血反応で偽陽性 〈適用上〉

➊徐放錠であるので噛み砕かずに服用

➋口腔内や食道に停留し,潰瘍形成に至る恐れがあるので,十分量の水とともに服用し,直ちに飲み下すよう指導

〈その他〉

➊便が黒色を呈することあり

➋錠放出後のプラスチック格子はそのまま便中に排出

③動物実験において,大量のアロプリノールとの併用で肝の鉄貯蔵量増加の報告

患者背景

〈合併・既往〉

①消化性潰瘍,慢性潰瘍性大腸炎,限局性腸炎等の胃腸疾患(消化管粘膜を刺激し,炎症,潰瘍等悪化)

②発作性夜間血色素尿症(溶血誘発)

③腸管に憩室又は強度の狭窄及び腸管運動機能低下(錠剤の通過が妨げられ,憩室部位の壊疽及び腸閉塞の恐れ)

④嚥下障害〔口腔内や食道に停留し,潰瘍形成に至った症例あり.又,誤嚥により気管や気管支に停留し気管や気管支の粘膜障害(びらん,出血,浮腫等),気管支狭窄に至った症例あり〕

〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉用量に留意

相互

〈併用注意〉

1)甲状腺ホルモン製剤の吸収阻害により作用減弱→同時服用回避(難溶性の複合体を形成)

2)セフジニル,ニューキノロン系抗菌薬の吸収阻害により作用減弱→同時服用回避(キレートを形成)

3)テトラサイクリン系抗生物質:相互に吸収阻害により作用減弱→同時服用回避(キレートを形成)

4)制酸薬:吸収阻害(難溶性の複合体を形成,又は消化管のpHの上昇)

5)タンニン酸を含有するもの:吸収阻害(難溶性の複合体を形成)

飲食物

過量投与

〈症状〉主な症状は胃粘膜刺激による悪心,嘔吐,腹痛,血性下痢,吐血等の消化器症状.又,頻脈,血圧低下,チアノーゼ等.重症の場合は,昏睡,ショック,肝壊死,肝不全に至ることあり.徐放性のため症状が持続することあり 〈処置〉服用初期

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?