適応
各種手術時の補助的な止血
用法
出血部位に適当量をあてるか充填する.止血達成後余剰分は可能な限り取り除く 注意以下の場合,止血が達成された後本剤を取り除く
①骨孔の周り,骨の境界,椎弓切除術創,脊髄周辺,視神経や視束交叉の周囲での止血補助〔本剤の膨潤による圧迫に伴う神経症状(麻痺や視力障害等)を起こすおそれ〕
②肺葉切除,前頭骨破損の修復での止血補助(本剤の一部が脊髄周辺や眼窩周辺の骨孔へ移動し,圧迫に伴う神経症状を起こすおそれ)
③骨折面での止血補助(骨再生を妨げ,嚢胞を形成)
④創腔に充填した場合(異物反応発生のおそれを最低限にするため)
禁忌
1)骨孔の周り,骨の境界,脊髄周辺,視神経や視束交叉の周囲への留置
2)骨折面又は椎弓切除術創への留置
3)大動脈の出血部(十分な止血効果を得られない)
4)非出血性の多量の漿液滲出部(十分な止血効果を得られない)
注意
〈基本〉
①本剤の使用は縫合,結紮等の止血に代わるものではないことに留意
②血管手術時の血管の覆い又は巻いて使用する場合→あまりきつく適用しない(血管狭窄の報告)
③本剤を汚染された創にドレナージなしに留置すると,合併症を誘発する恐れ→注意
④本剤は広範囲の病原微生物に対して,in vitroで抗菌性を有するとの報告があるが,術後感染防止等のために全身投与される抗菌薬に代わるものではない
⑤耳鼻咽喉科,歯科の処置→本剤が患者によって吸引されないよう注意
⑥硝酸銀等の腐食性薬物の存在下で使用→本剤の吸収が妨げられる
⑦本剤に抗菌薬,止血剤,緩衝剤をしみこませて使用しない
⑧癒着防止材として使用しない
〈適用上〉
①本剤は乾燥した状態での使用で,高い止血効果→湿らせて使用しないよう留意
②膨張による圧迫が正常な機能を妨げる可能性→創腔又は組織の間隙に使用する場合は,詰めすぎないように留意
相互
トロンビンの活性阻害→失活化を避けるためトロンビン溶液をアルカリ性に