適応
1先天性低フィブリノゲン血症の出血傾向
2産科危機的出血に伴う後天性低フィブリノゲン血症に対するフィブリノゲンの補充
注意
1)1フィブリノゲン値が著しく低下している患者に対するものであることに留意して投与
2)2後天性低フィブリノゲン血症とは血中フィブリノゲン値が150mg/dLを下回る状態であることに注意し,本剤投与の適否を判断
3)2投与直前の血中フィブリノゲン値を必ず測定し,基本的に血中フィブリノゲン値の測定結果を確認した上で投与を開始
4)2投与の適否や投与開始時期の判断にあたっては,関連学会のガイドライン等,最新の情報を参考とする
用法
11回3g 注射用水に溶解し静注(増減) 21回3g 注射用水に溶解し静注.投与後に改善されない場合は同量を追加投与 注意
①2出血に伴う後天性低フィブリノゲン血症が改善されない場合における追加投与の適否は,フィブリノゲン以外の因子の出血への関与の可能性も考慮して慎重に判断し,漫然と投与しない.尚,追加投与の適否の判断にあたっては,関連学会のガイドライン等,最新の情報を参考とする
注意
〈基本〉〔患者への説明〕血漿分画製剤共通事項→ 1.患者への説明参照
〈適用上〉
①調製時
a)添付文書の「フィブリノゲンHT静注用1g「JB」の溶解法及び溶解移注針の使い方」に従い溶解
b)配合他の製剤と混注不可
c)溶解後1時間以内に使用
d)ろ過網を有する輸血セット(生物学的製剤基準通則44に規定する輸血用器具)を用いて投与
e)残液の再使用不可(細菌増殖に好適な蛋白であり,保存剤を含有していない)
②投与時
a)溶解時に沈殿の認められるものは投与不可
b)デキストラン製剤と混合で複合物の沈殿を生じる.各種デキストラン製剤の輸注に用いる輸液セットの共用は避ける
c)電解質補液の輸注等により脱水等の体液異常を改善した後に点滴静注することが望ましい
d)輸注速度が速すぎるとチアノーゼ,